ゴールドマン:中国クレジットリスクは管理可能-資本流出半減と推計
2016/03/22 12:06 JST
(ブルームバーグ):ゴールドマン・サックス・グループは、中国の債務問題が管理可能だとの見方を示した。中国の金融システムの大部分が閉鎖的であることが一定の緩衝材の役割を果たしている上に、本土からの資本流出ペースが鈍化しているためだという。
ゴールドマンの香港在勤アナリスト、ケネス・ホー氏は21日のリポートで、中国企業が純借入額を昨年6月時点で7930億ドル(約88兆9000億円)に減らしたとし、外貨建て債務は大きな問題ではないと指摘した。この借り入れ規模は中国外貨準備の4分の1にとどまるとしている。また同氏の推計によると、先月の資本流出は360億ドルと、1月の880億ドルから鈍った。
ホー氏は「中国の短期的なクレジットリスクは管理可能だが、中期的な課題は依然残る」とした上で、「資本流出の短期的リスクが少なくとも現時点で後退したように見られることからすると、クレジット問題を処理する政策当局の能力は高い」と分析した。
同氏はまた、中国当局がクレジットの均衡調整に向けた取り組みよりも、経済成長支援の必要性を優先させていると説明。同国の不良債権は少しずつ増えるにすぎないと予想した。
原題:China’s Credit Risk Is Manageable as Outflows Slow, Goldman Says(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Ye Xie yxie6@bloomberg.net
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更新日時: 2016/03/22 12:06 JSTニュース一覧
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