ムルアカ氏 「アフリカ丸ごと中国化」の手口を語る (3/3ページ)

2016.03.18

 それでも中国のアフリカ進出のスピードは加速しています。現在アフリカ全土には100万人以上の中国人が暮らしています。さらに中国政府には2億人から3億人の移民をアフリカに送り込む計画があると言います。

 かつては中国人のほとんどが鉱山労働者、工事現場作業員などでした。しかしいま、ビジネスに成功して莫大な金を手にした中国人は、経営者や投資家に転身しました。投資される側のアフリカ各国の政府や企業は、投資家の要求や条件を飲まざるをえなくなります。

 しかも成功者が本国から一族を呼び寄せて、サイドビジネスを任せる。そこで資本を手にした中国人がまた別のビジネスを手がけ、さらに親族を呼び、中国人の人口が増えていく。数十年後、気付いたときには町も文化も、そして国土も、中国に支配されているとしても不思議ではないのです。

 【PROFILE】ザイール共和国(現コンゴ民主共和国)生まれ。国際政治評論家。1985年に来日し東京電機大学電子工学科を卒業。現在、千葉科学大学教授、神奈川工科大学特任教授。総務省、経済産業省、文部科学省の任期付き参与。近著に『中国が喰いモノにするアフリカを日本が救う』(講談社+α新書)。

 

 ※SAPIO2016年4月号

NEWSポストセブン

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。