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外国人観光客が感じた二大不満は「英語」「WiFi」

佐々木ののか,鎌田和歌
2016年3月18日
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 また、通信手段についてのさらに詳しい調査では、訪日前に利用するつもりだった通信手段と実際に利用した通信手段を聞いている。その結果、利用するつもりだったが実際には利用できなかったと答えた人が最も多かったのは「SIMカードの購入」(15.4ポイント差)。

 特に香港(利用意向:48.4%)、タイ(同40.5%)、インドネシア(75.8%)とアジア圏を中心にSIMカードの利用意向が高いが、日本では空港やホテルで実際に購入できたと答えた人は、まだ少数だ。

京都では人の多さにぐったり?
観光・飲食・宿泊に不満は少ない

 また、京都市産業観光局が2014年にまとめた「京都観光総合調査」によれば、「残念に感じたおもてなし」について最も多かったのが「電車、バスなどの公共交通機関」について(15.7%)。「バスの行き先表示が分かりにくかった」「バスでICカードが使えなかった」といった内容が寄せられた。

 他には、「人が多い、混雑」(10.3%)、「寺院・神社、各所・旧跡」(7.9%、工事中だった/拝観時間が短いなど)が続いた。

 京都観光案内所を運営する京都市観光MICE推進室によれば「英語以外の表記が少なく、英語圏以外の方が苦労するシーンが多い」「寺や神社が早くに閉まってしまう」「交通機関や経路がわかりにくい」「人気の観光地では人が混み合いすぎていて、じっくり見られない」といった内容の不満が多いという。

 それでは逆に、不満の少ないのはどのような点だろうか。

 「訪日外国人旅行者の国内における受入環境整備に関する現状調査」では、「困ったこと」として挙げた人が最も少なかったのは「観光地におけるツアー、旅行商品の少なさ」(3.5%)。このほか、「外国語の通じる病院情報の入手」(5.1%)、「観光案内所の場所がわかりにくい」(7.3%)、「飲食店、宿泊施設の予約」(7.5%)、「飲食店、宿泊施設の情報の入手」(8.0%)も不満が少なかった。

 「京都観光総合調査」では、「伝統文化」「荷物」「タバコ(マナー)」「自転車のマナー」「土産品」などについては不満が少なかった。

 統計調査からは、通信環境とコミュニケーションが二大課題であることが浮かび上がってくる。それでは実際に、リアルな声を聞いてみよう。

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