私もソフトウェア業界とよばれるところで働き始めてそれなりになるが、確かに女性エンジニアは少ない。ちょっと少ないというレベルではなく圧倒的に少ない。それでもSIerの下請けをやっている会社にいた時は、基本派遣ということもあって女性エンジニア(といっていいのかわからないが)は何人かいたが、その多くがみるみるうちに「向いていない」といって業界を去っていった。だから長く残っている女性は男性よりも平均値として優秀だと思ってる。
そんな女性に業界に興味をもってもらうにはどうしたらいいのか。もちろん記事にあるようにロールモデルというか、まとまった女性の数が必要というのは全く同意するところだが、それこそ鶏卵というやつで、そのロールモデルをどうつくるのかというのはなかなかイメージしがたい。
やはりそれは業界としてメッセージをだすことと、それで興味を持った人の入り口を整えることしかないのだと思う。後者は教育機関とか採用とかそういう話に尽きるけど、メッセージというのは、要は「バカとブスほどプログラミングをやれ」というか、いや実際そんなことは言わないし、そんな人ばかり集まったら困るのは当然だけど、もっと「技術身につけておくと役に立つよ、得だよ」とそう発信することが重要だと思うのだ。仕事はたくさんあるし、キャリアにブランクがあってもさほど問題にならないし、それなりにコミュニティが発展しているし、日本社会論的に語られる堅苦しくない会社も多いし。それは東京だけと言われるかもしれないし、給与はそこまでよくないかもしれないけど、それを差し引いてもお得な職業だと思う。
やはりメディアというのは華やかさで目立つものを取り上げるもので、女性エンジニアとかネット系起業家となると、若い女性が「女性っぽさ」みたいなものを全面に押し出しているものが目にはいる、私なんかは。先月とあるコワーキングスペースに立ち寄ると、女性限定勉強会をやっていて、なぜか突然ヨガみたいなのをはじめるという会になっていたのも思い出した。
もちろん彼女たちはただ楽しみたいと思ってやっているだけでいいのだが、そういうキラキラしたものを見ていると、もっと俗っぽいもののほうが外の世界の人には響くだろうなと思えてしかたがない。地方に住んでいる若い子が、「安定しているからー」みたいな理由で看護師を目指すみたいだけど、もしその時、オルタナティブとして「安定しているから、プログラミングとかWebデザインとかやろう」となったら、その時女性エンジニアが増えるんじゃないかなと思う。
(ふじくら)