台湾の鴻海ホンハイ精密工業が、経営再建中のシャープを買収する際の出資額を、当初予定の4890億円から減額する意向を伝えたことが明らかになった。

 将来的にシャープの負債となる恐れのある潜在的な財務リスクへの懸念に加え、業績の先行きも不安視しているためとみられる。

 鴻海は、シャープが新たに発行する普通株式を1株あたり118円で買い取る計画だったが、関係者によると、価格を下げる意向だという。シャープは買収契約の締結に向けて鴻海と交渉を進めるが、鴻海の出資額は1〜2割程度の減額になるとの見方もある。

 さらに、鴻海は買収前にシャープに支払う予定だった前払い金1000億円も、減額した上で第三者に預けることも視野に入れているという。