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 22日にブリュッセルで起きた連続テロを受け、国際社会からは事件に憤り、ベルギーとの「連帯」を表明する動きが相次いだ。

 キューバ訪問中のオバマ米大統領は22日、ベルギーのミシェル首相と電話で会談し、犠牲者に哀悼の意を示すとともに、「米国は犯行に対する捜査と犯人が法の裁きを受けるよう、必要ないかなる支援もする用意がある」と伝えた。同日の講演では「我々は、世界中の人々の安全と安心を脅かす犯行を打倒していく」と語った。

 カーター米国防長官も下院軍事委員会の公聴会で「我々は本土を守り、どこであれ、我々を脅かすテロリストを打倒するのにできることを全て実行していく」と述べ、過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討を加速していく考えを強調した。

 米国務省のカービー報道官は「ケリー国務長官は、事態を注意深く見守るとともに、全ての犠牲者に哀悼の意を表する。米国はベルギーの人々と共に立ち、適切な方法で捜査を支援する用意がある」との声明を発表した。

 米国の在ベルギー大使館は同日、在住米国人に対して安全な場所に避難し、全ての交通機関の利用を避けるようにとのメッセージを出した。米メディアも特番を組むなどして、ベルギーでの爆発直後の様子などを大きく報じている。

 米大統領選の候補者もコメントも発表。共和党のトランプ氏はツイッターで「ブリュッセルがどんなに美しく、安全な場所だったかみんな覚えているだろう。今やそうではなく、別世界だ。米国は用心深く、賢くならなければいけない」と語った。同党のクルーズ上院議員も「過激なイスラム主義のテロリストによる犯行だ」と非難。ケーシック・オハイオ州知事も「欧州や世界中で解き放たれたテロの波は、我々の暮らしや我々が築き上げた民主主義的価値観を脅かしている」との声明を出した。