コウノトリが徳島で産卵か 繁殖拠点以外 野生状態で初

コウノトリが徳島で産卵か 繁殖拠点以外 野生状態で初
去年2月から徳島県鳴門市に定着している国の特別天然記念物、コウノトリが、卵を産んだとみられることが分かりました。昭和46年に国内の野生のコウノトリが絶滅して以降、繁殖活動の拠点となっている兵庫県豊岡市周辺を除けば、野生状態での産卵は初めてとなります。
鳴門市では去年2月以降、兵庫県から飛来したコウノトリのつがいが巣を作っています。
徳島県などで作るコウノトリの調査チームによりますと、2羽は今月19日から巣を留守にすることがほとんどなくなり、巣に伏せているとみられる時間が、観察時間の半分を超えたということです。このため調査チームは、22日、コウノトリが今月19日に卵を産んだと推定されると発表しました。今後、本格的に卵を温めるようになり、来月下旬にもヒナがふ化する可能性があるとみられます。
コウノトリは最初の卵を産んだあと、1日から2日おきに卵を3つから4つ産むということです。
国内のコウノトリは、昭和46年に野生のものが絶滅して以降、兵庫県豊岡市を拠点に繁殖活動が続けられていますが、豊岡市周辺を除けば、野生状態での産卵は初めてとなります。徳島県や鳴門市、野鳥の愛好団体などで作る連絡協議会は、「親鳥は神経質になっているので、巣に近づいての撮影や観察はしないでほしい」と呼びかけています。