全日本空輸は22日、就航する全国49空港で同日朝から国内線のシステムトラブルが起き、搭乗手続きができなくなったと明らかにした。インターネットからの予約も停止しているという。午前11時20分時点で、同社の国内線だけで45便が欠航し、約6500人に影響が出ている。
先月24日にも同様のトラブルがあったが、約30分で復旧した。同社は復旧作業を急ぐとともに原因を調べている。
全日空によると、トラブルは22日午前8時20分ごろに発生。各地の空港でチェックインカウンターなどで使う搭乗手続き用の端末が動かなくなった。一部の空港では復旧したが、全面復旧のめどは立っていないという。
この影響で、全日空の国内線のほか、システムを共用するスターフライヤーやソラシドエア、AIRDO(エア・ドゥ)、アイベックスエアラインズの4社の便でも遅延や欠航が出ている。
羽田空港の出発ロビーは22日午前、飛行機に乗れない人でごった返し、全日空のカウンターはチケット購入や手続きを待つ長い列ができた。
家族4人で札幌へ旅行に行く予定の会社員、林祐三さん(37)は「朝から2時間以上待っているが、動きそうにない。せっかくの旅行だったのに」と困惑した様子。旭川に行くという会社経営の男性(37)は「もう午後の会議には間に合わない。海外ではよくあるけど、国内でこんな遅延があるとは」と話した。
全日空では過去にも同様のシステムトラブルがあり、2008年9月には50便以上が欠航し、5万人超に影響が出た。
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全日空によると、搭乗手続きシステムの不具合は午前11時半ごろに復旧した。〔共同〕