■うつ病の人には「頑張って!」と言ってはいけない。
■気分転換の為といって、無理に外出に誘うのは良くない。
■「早く治って欲しい」という気持ちを表に出さないほうが良い。
などなど。うつ病の人へのNGな接し方は色々ありますよね?
僕の場合これらの知識って、家族がうつ病になって初めて知りました^^;
それ以前には誰も教えてくれなかったですし、僕自身うつ病の情報にも疎かったから当然ですね。そして多くの家族がうつ病になった時、僕と同じように何も知らない状況で戸惑ってしまっている人も多いのではないでしょうか?
今日は僕が母と妻のうつ病と向き合って学んだ【家族がうつ病になってしまった時の心構え】についてまとめていきたいと思います。
妻が鬱になって始めたこのブログも、気が付けば10ヶ月ほど経ちます。
(母がうつになったのは3年以上前)
「家族としての心構え」をテーマにした記事も大分増えていました。
今では母・妻共にうつ病が改善してきて「辛いなぁ・・・」と感じる事もほとんどなくなってきたので、今後このようなテーマでブログを書く事は少なくなると思います。
だから一回、今まで書いてきた記事を分類して整理しておこうと思います^^
「サポートで失敗した事」「うつ病に関する知識」「接し方」や「お互いの距離感」などなど、あくまでぼく個人の学び・意見となりますが「家族が鬱になって困った・・・」という方の参考になれれば幸いです^^
ぼくが感じた【大切な心構え】は全部で6つあります↓
①家族の「うつ病初期」に慌てて走り出さない
家族や恋人など大切な人がうつ病になってしまった直後。
「僕・私が治してあげる!助けるんだ!」と、どこに向かって進めばいいのかも分からないのに張り切って走り出してしまう人も多いと思います。
まぁ、ぼくも以前はそんな感じでしたね^^;
なんかいつも焦ってました。色々なアドバイスをしたり、外に誘ったり。(今振り返ると恥ずかしくなる位NG行動を連発していました><)
そして、壮大に失敗しました・・・ToT
お互い辛くなってしまい、母の鬱も悪化するしでホント駄目駄目な状態に。。。
「大切な人のうつ病初期」には助けてあげたい余り「過干渉」になって共倒れ。
こんなケースも少なくないはずです。
「うつ病」への知識がない初心者さんが陥りやすい失敗の典型例でもあると思います。心配で不安になる気持ち、治療を急ぐ気持ちは理解できますが、ここは一度冷静になる必要がある場面だと認識しましょう。
うつ病になった直後の家族対応って、非常に難しいんですよね^^;
慌てて走り出しても良い事は何も無いと思います。
そんな失敗経験から書いた記事がコチラ↓
➁うつ病を研究・学ぶ姿勢
家族がうつ病になってしまったら、最低限うつ病に関する知識は勉強しましょう。
お医者さんにまかせっきりで良くなる病気ではないと思います^^;
家族の理解は本当に大切なファクターです。
特に自分がポジティブな人は理解に苦しむかもしれませんが、うつ病の人がネガティブになってしまうには理由があります。そして、それをパターン化した対処方も学問レベルで研究されています。
僕は「うつ病にありがちな3つの妄想」について勉強した時、うつ病がどんな病気なのか、理解が深まった気がしました。
■心気妄想
■罪業妄想
■貧困妄想
という3つのうつ病ならではの妄想(思考パターン)があるそうです。
このお話しは少し長くなるので、詳しくはこちらの記事を参考にしてみて下さい↓
■うつ病を勉強できる短編アニメ
また、『うつ病は黒い犬』という5分ほどのアニメーションも「うつ病とはどんな病気なのか?」を理解する手助けになると思いますよ。短い間にホント良く表現されているなぁ~と感心しました。
タイトル通り「うつ病」を黒い犬に例えたストーリーで、うつ病初期~寛解までのお話しを絵本のような柔らかいタッチで描かれています。
興味のある方は是非一度ご覧になっては如何でしょうか?↓
➂平常心を保つ
うつ病には気分の波があります。(双極性障害はもっと激しいらしいですね^^;)
「最近、少し体調が良い♪治ってきたかな?」と思ったら翌日は「やっぱり駄目だ・・・消えてなくなりたい・・・」と凹んだり・・・
そんな風に家族の人も一緒になって一喜一憂していると、みんなが疲れてしまうばかりか、うつ病の治りも遅くなってしまう恐れがあります。
家族としては常に平常心を意識する事も大切だと日々感じました。
家の中で何が起きてもドッシリ構えている人がいれば、周りの人の気分も自然と落ち着くものですよね?湖面に起こる波と同じですね。
■負のエネルギーの波
また、ネガティブな感情も『静』と『動』の2つのパターンを繰り返します。
「何もする気が起きない位、気持ちが沈んだり」「むしゃくしゃして何か物を壊したくなったり」。同じ負の感情でも全く正反対の反応があります。
イライラしてしょうがない。
↑こういう『動』のマイナスエネルギーはうつ病改善の兆しでもありますが、コントロール不能になると家の中がむちゃくちゃになります^^;
家族としては試練の時だと思うので、なるべく争わないで良い方向へ導いてあげて下さい。これはとても難しいと思いますが、滅茶苦茶重要な分かれ道だと思います。
④極力アドバイスはしない
うつ病の家族と自分はあくまで対等である。と意識して「心の在り方」についてはアドバイスをしない方がいいのでは?と思います。
苦しんでいる姿をみるとアドバイスをしてあげたくなりますが、アドバイスをする事によって失うものもあると感じました。愛ある沈黙も大切だと思うのです。
「アドバイス=批判」と捉えられてしまう危険も高いですよね?
(実際我が家では結構ありました^^;)
「全て受け入れる」というスタンスは家族にしかできません。
アドバイスはカウンセラーさんや主治医の先生に任せて、家族は一番近い存在として「心の支え」なるという役割に徹する事も大事なのではないでしょうか?
うつ病家族への接し方について僕なりの考えをまとめた記事です↓
⑤うつ病がある生活を受け入れる
「うつ病を治そうと思わない」ほうが治りが早い。
という逆説的な意見の専門家さんも沢山いらっしゃいます。
完治を目指すと鬱が悪化してしまうケースもあるそうです。
日常生活を支障なく送ることができる『寛解』を目指すのがちょうど良いのかもしれませんね。「正常な状態に戻ろう」という過剰な焦りは何の利益も生まないどころか、回復の邪魔をします。
うつ病の症状が治まってきたから言える事かもしれませんが、家族がうつ病でも案外幸せに暮らせるものですよ^^要は物事の考え方・捉え方で如何様にでもなるのでしょう。(僕が単に楽天家なだけ^^;?)
ちなみに僕ら夫婦はこんな感じでうつ病がある日々を過ごしてました↓
⑥お互い適切な距離感を持つ
「適切な距離感」はどこにでも必ず存在すると思います。
遠すぎてもいけませんが、近すぎても上手くいかなくなります。
「依存しない・させない」という心構えも大切ですよね?
家族のうつ病がうつる。という怖い話もありますし・・・^^;
病気の様にうつ病がうつる(感染する)事はありませんが、家族そろって鬱状態に陥るのは往々にしてある事の様です。。。近すぎが原因でしょう。
そこで大切なのは「距離感」を意識する事だと思います。
家族のうつ病に関する本などを読んでいると「共感してあげる事が大切です」と良く書いてあるのですが、個人的には「うつ病の人に共感する」事には少なからずリスクがあるよなと感じる事が多かったです。(共感しなきゃいけない、という抑圧と共感する事によってネガティブな気持ちに引っ張られて「優しさ」を保てなくなります^^;)
「共感」という言葉より「理解」という言葉を使う方が今はしっくりきますね。
そして自分が1人でリフレッシュできる時間も意識的に作りましょう。
たまには気分転換に遊びに行くことも必要だと思います。
家族の人の心が健康でないとサポートどころではないですからね^^;
そんな「うつ病家族との距離感」について書いたのが下の2つの記事です↓
まとめ
①家族の「うつ病初期」に慌てて走り出さない
➁うつ病を理解・学ぶ姿勢
➂平常心を保つ
④極力アドバイスはしない
⑤うつ病がある生活を受け入れる
⑥お互い適切な距離感を持つ
これが僕が感じた【家族がうつ病になってしまった時の大切な6つの心構え】です^^あくまで人と人との関係性の上に成り立つ考え方なので、万人に当てはまるものでは無いでしょう。
でも、日々試行錯誤しながら見つけた「心構え」なので、何か応用できるエッセンスは詰っているのでは?とも思います。
大切な人のうつ病は家族にとっても大変なものですが、人生で大切なものを考えさせられる良い機会だとも感じます。
きっと克服できた先には、うつ病になる前よりも質の高い暮らしが待っているのではないでしょうか?焦らず、のんびり、マイペースでゆっくり一歩一歩、進んで行きましょう^^◎