2016年3月21日23時29分
東山動植物園(名古屋市千種区)は21日午後3時ごろ、園内の遊園地にある遊具の「スロープシューター」で追突事故が発生し、約30分後には「大観覧車」の扉を閉めずに1周運転したと発表した。追突事故では女性1人が腰の痛みを訴えたという。同園はすべての遊具の安全を確認し、従業員への指導を徹底させるため、当面の間、遊園地の営業を見合わせることを決めた。
東山動植物園によると、スロープシューターは4人乗りの遊具で、カーブがある斜面を時速8キロの最高速度で1台ずつ滑り降りる仕組み。午後3時ごろ、滑走中の1台がコース上で突然停止し、後続が接触して止まった。さらに後ろから来た1台が2台目に追突した。この事故で、2台目に乗車していた女性1人が腰の痛みを訴えたという。
また、大観覧車では午後3時半ごろ、女性アルバイトが小中学生ら4人が乗ったゴンドラの扉を閉め忘れた。近くにいた母親が気付き、緊急停止を求めたが、従業員は「ほかの乗客に迷惑がかかる」と判断。観覧車を止めたり、扉を閉めたりするなどの対応をせず、そのまま1周(約7分)させたという。ゴンドラの最高地点は高さ約36メートルで、4人は無事だった。
スロープシューターは1961年設置。今月15日に定期点検をしたが、異常はなかったという。これまでに事故は起きていないが、2007年には日本工業規格(JIS)で定められている車軸の探傷試験を過去に1度も実施していなかったことが発覚した。
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朝日新聞社会部
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