NYでおにぎり配布 新潟県がコメの輸出拡大目指し

TPP=環太平洋パートナーシップ協定の大筋合意を受けて農業の競争力強化が課題となるなか、日本のコメの輸出拡大につなげようとニューヨークで21日、新潟産のコシヒカリを使ったおにぎりを無料で味わってもらう催しが開かれました。
この催しは国内有数のコメの産地、新潟県が日本のコメのおいしさをニューヨークの人たちにも知ってもらおうと企画し、現地の日本食レストランの協力を得て魚沼産のコシヒカリを使ったおにぎり100個を用意しました。
県庁の職員などができたてのおにぎりを無料でふるまうと、通りかかった人たちが次々に足を止めて受け取っていきました。早速、その場でほおばる人もいて、「おにぎりは初めて食べたけど、アメリカのお米より粘りがあってずっとおいしい」などと話していました。
日本のコメ農家はTPPが発効すれば、海外からさらに多くの安いコメが入り、より厳しい競争にさらされることから、国際的な競争力の強化が課題になっています。ただ、日本からアメリカに輸出されるコメの関税も、TPP発効から5年目に撤廃されることになっており、新潟県の担当者は「コメの輸出はこれまでアジア向けが中心だったが、攻めの農業に転じるためにもアメリカへの販路拡大に力を入れていきたい」と話していました。