京元線が休戦ラインに遮られる京幾道最北端の町「連川郡」の古台山(831メートル)の裾野には野球場がある。週末になると野球をするために訪れる人々でごった返す。2014年にオープンしたこの「連川ベースボールパーク」には、主に社会人野球チームがよく訪れる。真冬を除けば週末ごとにソウル市や京幾道などから多くの野球チームがやって来て練習試合やトレーニングに励む。ソウルの最北端から車で1時間30分以上もかかる「山奥の野球場」だが、天然芝が敷かれ、シャワールームなどの施設がよく整っており、社会人野球チームの間では便利な野球場として評価を受けている所だ。人口約4万5000人の連川郡には、連川ベースボールパーク以外にも二つの野球場が存在する。
九里、抱川、南揚州など京幾道の郊外を中心に野球を愛する人たちのための野球場が急スピードで建設されている。九里で5カ所、抱川では4カ所が運営されているほか、人口65万人の南揚州には27カ所が存在する。野球場が建てられる前にはそのほとんどが林野だったため、山や野原の間にある野球場も多い。漫画家で野球同好会の会員であるパク・カンスさん(47)は「ホームランを打てば北朝鮮に届くのではないかと思うような場所にも野球場が建設されている」と話す。
野球コミュニティー「ゲームワン」によると、2009年に全国5232カ所だった社会人野球チームは、現在2万3188チームと7年で5倍近くに増えた。このうちソウルを拠点とするチームが7401チーム、京畿道を拠点とするチームが5977チームと集計されている。野球場の数は京畿道の方がはるかに多い。ソウルには12カ所、京畿道にはその約10倍に当たる117カ所が存在する。ソウル市道峰区で野球場を借りてチームを募集し、社会人リーグ「ウインリーグ」を運営するキム・サンホさん(43)は「野球場が増えたことで、以前のように球場探しに苦労するといった経験はほとんどなくなった。その代わり郊外に出ることが多くなった」と話す。