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(朝鮮日報日本語版) 野球ブームで京幾道郊外の「田舍野球場」が人気

朝鮮日報日本語版 3月20日(日)6時0分配信

 京元線が休戦ラインに遮られる京幾道最北端の町「連川郡」の古台山(831メートル)の裾野には野球場がある。週末になると野球をするために訪れる人々でごった返す。2014年にオープンしたこの「連川ベースボールパーク」には、主に社会人野球チームがよく訪れる。真冬を除けば週末ごとにソウル市や京幾道などから多くの野球チームがやって来て練習試合やトレーニングに励む。ソウルの最北端から車で1時間30分以上もかかる「山奥の野球場」だが、天然芝が敷かれ、シャワールームなどの施設がよく整っており、社会人野球チームの間では便利な野球場として評価を受けている所だ。人口約4万5000人の連川郡には、連川ベースボールパーク以外にも二つの野球場が存在する。
 九里、抱川、南揚州など京幾道の郊外を中心に野球を愛する人たちのための野球場が急スピードで建設されている。九里で5カ所、抱川では4カ所が運営されているほか、人口65万人の南揚州には27カ所が存在する。野球場が建てられる前にはそのほとんどが林野だったため、山や野原の間にある野球場も多い。漫画家で野球同好会の会員であるパク・カンスさん(47)は「ホームランを打てば北朝鮮に届くのではないかと思うような場所にも野球場が建設されている」と話す。

 野球コミュニティー「ゲームワン」によると、2009年に全国5232カ所だった社会人野球チームは、現在2万3188チームと7年で5倍近くに増えた。このうちソウルを拠点とするチームが7401チーム、京畿道を拠点とするチームが5977チームと集計されている。野球場の数は京畿道の方がはるかに多い。ソウルには12カ所、京畿道にはその約10倍に当たる117カ所が存在する。ソウル市道峰区で野球場を借りてチームを募集し、社会人リーグ「ウインリーグ」を運営するキム・サンホさん(43)は「野球場が増えたことで、以前のように球場探しに苦労するといった経験はほとんどなくなった。その代わり郊外に出ることが多くなった」と話す。
 
 野球場が京畿道に多く建設される理由は、ソウルから近い上、土地の値段が安いからだ。社会人のための野球場運営専門ブランド「ビクサイティング」のキム・チョル代表は「野球場を運営するためには基本的に1万平方メートル(約3000坪)以上の土地が必要だが、ソウルでそんな土地があったらたいてい駐車場にするのが普通で野球場は建てない」と断言する。実際に野球場の運営について問い合わせる人々も林野として遊んでいた土地を野球場に改造するケースがほとんどだという。

 更地に野球場を建てるのに必要なコストは5億ウォン(約4500万円)だ。土地を平らにした後、芝生を植えて、フェンスと照明施設などを取り付けるのに掛かる経費だ。初期投資は少なくないが、長くても5年で投資額を回収することができるというのが野球場を運営する人々の説明だ。野球場を借りるのに掛かる費用は2時間で20万-30万ウォン(約1万8000-2万7000円)だ。しかし、野球場の本当の収益はリーグの運営にある。1年単位で野球チームを募集して、リーグ戦を行い、順位を決める大会を行って表彰もする。リーグへの加入費は、野球場の位置や施設によってチーム当たり年間100万-300万ウォン(約9万-27万円)だ。通常50チーム以上がリーグに加入すれば収益が出るが、交通の便が良く施設が整っている野球場は100チーム以上を加入させて1年に2億ウォン(約1800万円)以上の収益を上げる。

 ビクサイティングのキム・チョル代表は「野球場はできるだけソウルから1時間以内の所が好ましい」と話す。野球の試合は通常2-3時間続くため、昼12時にソウルを出発して夕方6時にはソウルに帰るためには、このくらいの距離が適当だというのだ。また、同じ距離でも交通状況によって利用頻度に差が出る。京幾道楊平郡はソウルから比較的近い位置にあるが、週末には車の渋滞が激しく、野球チームにとって好ましい場所とはいえない。

最終更新:3月20日(日)7時26分

朝鮮日報日本語版

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