で、いくつもの調査結果の中で、特に私が気になったのが以下の分析だ。
「防止対策に取り組んでいる企業では、妊娠等を理由とする不利益取り扱い等の経験率が低くなるとともに、出産後も働き続ける女性の割合が高くなる傾向がある」
調査概要にはこう書いてあるのだが、中身をよく読んでみると、たった 「2.9ポイント経験率が低い」だけ。そう。わずか2.9ポイントだ。
「相談・苦情対応窓口の設置」をしたり、「つわり等により不就労が生じた妊婦がいる職場に対する業務上の応援」をしたり、「管理職に対し、妊娠等を理由とする不利益取扱いが違法行為であること等について、研修などによる周知」を実施したり、相談・苦情対応窓口を「人事担当者や職場の管理職が担当」するなど、さまざま防止策に取り組んでも、たった「2.9ポイント」しか減っていなかったのである。
最も大切なことは、子供を二人以上生むことではない
この数字の小ささこそが、「国の理想」と「リアル」のギャップなんじゃないのか。
どんなに「少子化解消」「一億総活躍」だの理想を掲げたところで、職場における、過重労働、長時間労働、極度な時間的切迫度が蔓延する環境が変わらなければ意味がない。
そのしわ寄せが来るのは、常に「個人」で。子どもが宿るという幸せな出来事を迷惑がられ、子どもを産んでも働かなきゃなのに、働けない世の中。「国の理想」と「リアル」は矛盾だらけだ。
マタハラマタハラ、って責めたてるけど、誰だって自分がギリギリの状態になれば、心ない言葉を、つい吐いてしまうことがあるじゃないか。
「子どもできた?辞めれば?」
「ツワリで欠席?いつ辞めるの?」
そんな心ない言葉に傷つくのは、“母親”だけじゃない。「なんて私は器の小さな、ひどい人間なんだ」と意地悪な言葉を吐いた本人も、傷つき自己嫌悪に陥る。
産まれる子どもを大切に出来ない社会に、希望出生率もへったくれもない。少子化を解消するには、「今、ここに産まれてくる子ども」の出産への支援(職場の柔軟性)と子育てへの支援(国と職場の支援)の両方を整えることが必要不可欠。
何一つ難しいことではない。「今、ここに産まれてくる子どもを、大切に育てよう」とするだけでいい。国の未来を危惧する前に、目の前の子どもを大事にする。そうすればいいだけだ。
「女性にとって最も大切なことは、子供を二人以上生むことです」
ではなく、
「国にとって最も大切なことは、女性が子どもを二人以上産みたいと思う支援と環境を整えることです」
『考える力を鍛える「穴あけ」勉強法: 難関資格・東大大学院も一発合格できた! 』
この本は現代の競争社会を『生き勝つ』ためのミドル世代への一冊です。
というわけで、このたび、「○●●●」となりました!
さて、………「○●●●」の答えは何でしょう?
はい、みなさま、考えましたね!
これです!これが「考える力を鍛える『穴あけ勉強法』」です!
何を隠そう、これは私が高校生のときに生み出し、ずっと実践している独学法です。
気象予報士も、博士号も、NS時代の名物企画も、日経のコラムも、すべて穴をあけ(=知識のアメーバー化)、考える力(=アナロジー)を駆使し、キャリアを築いてきました。
「学び直したい!」
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といった方たちに私のささやかな経験から培ってきた“穴をあけて”考える、という方法論を書いた一冊です。
ぜひ、手に取ってみてください!
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