モンサントがBASFとバイエルに接触、作物関連で合意探る-関係者
2016/03/21 19:27 JST
(ブルームバーグ):種子開発最大手の米モンサントは、ドイツのBASFならびにバイエルとの間で事業買収や提携の可能性を探っている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。スイスのシンジェンタ買収合戦に敗れているモンサントは、再編が進む業界でのポジション強化を目指している。
協議は非公開だとして匿名で語った同関係者によると、モンサントは作物学事業の買収ならびに提携についての優先的な交渉相手としてBASFに接触した。いかなる合意にも至っていないと、関係者の1人は述べた。
モンサントはさらに、バイエルとも資産買収ないし合弁に関して意見交換し、幹部が最近シカゴで会合を持ったという。綿花などを対象とする作物学部門2つの買収が協議の中心だったと、関係者の1人が明らかにした。両社は交渉を続けており、バイエルの作物学事業全体を買収する話に発展する可能性もあるという。バイエルへの接触についてはロイター通信が先に報じていた。
モンサントはバイエルとの交渉で業界再編で一定の役割を果たせる可能性が高まるほか、BASFに交渉を迫る圧力を加えることになると、関係者は指摘した。
モンサントとバイエル、BASFの担当者はいずれもコメントを控えた。
化学業界では、米国のダウ・ケミカルとデュポンが昨年12月に1300億ドル(約14兆5000億円)規模の合併を発表したほか、今年は中国化工集団(ケムチャイナ)がシンジェンタを430億ドル余りで買収する合意に至っている。
原題:Monsanto Said to Seek Crop Chemicals Deals With BASF, Bayer (1)(抜粋)
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更新日時: 2016/03/21 19:27 JST