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生き還る為には。 作者:白銀狐
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多重平行世界統括管理組織

とある編#6~#9のまとめです。
バタン!

ガチャン!



はぁ…はぁ……


なんだったんだ、今の…?



おそらくあいつはツカイの言っていた多重平行世界統括管理組織の一員。

ツカイが提示した似顔絵とは程遠いがおおまかな特徴は一致している。

やばい、あいつら多分ツカイが邪魔なんだ、
ツカイに書かれていた刻印、

「誘導者 転生権限第特一類 対多重平行世界統括管理組織用兵器 ツカイ AA-1」

多重平行世界統括管理組織用兵器って事は多分ツカイと多重平行世界統括管理組織は対立しているのだろう。

あいつら、ツカイを知ってる俺を捕まえでもして情報を聞き出すだろう。
尋問だけでなく拷問も…されるかも知れない。

でもツカイの事を喋ったら多分元の世界に帰れない…


あいつが俺に話しかけた時、まるで魂を抜かれたかのような脱力感。

あいつの顔を見た時、まるで闇の塊を見ているかの様な感覚。


勝てない。勝てる訳がない。

あいつを黙らせる?ましてやぶっ飛ばすなんて無理だ。

そんなのが3人?無理だ、出来る訳がない。


…3人?

世界を支配しようとしているメンバーがたったの3人?

しかも無数にある平行世界を征服しようとしているメンバーがたったの3人なはずが無い。


他にも居る。ツカイが提示したのはほんの一部のメンバーだろう。


勝てるのか?俺が?






元の世界、戻れないかもしれないな。
















◆ー白井 黒子sideー

今日はいい天気ですわね。

空を見上げていると突然爆音と共に雲に穴があきましたの。


これは何か問題あるのでは?と思い瞬間移動(テレポート)で音がした方向に飛ぶと

一人の男が公園から立ち去っていましたの。


これは何か事件の香り。

その男はマンションの中に入っていき、暫くした後、出てきて

第2学区の方向に向かって走って行きました。


するとまた公園で能力を使い始めましたの。

…その姿はまるで能力を開発したての子供のようでした。


一体彼は誰ですの?








◆ー 高松 冬人sideー

暇だ。でも外に出たらまたあいつらと鉢合わせるかもしれない。

あいつが応援を呼んでるかもしれない。

ツカイ、多重平行世界統括管理組織、俺、とあるの世界…


野原の存在、ツカイの製造者、目的…

俺はどうやらとんでもない事に巻き込まれてしまった、のかもな。



…この家、あんまり調べて無いな。よく調べるか。



…また書類。

勉強机の引き出しの中にあった。

そこには

「First world とある魔術の禁書目録 mortality rate 17%」


…うっそだろ…

ファーストワールド?セカンド、サードもあんのか?

死亡率17%?




ツカイ…てめぇ何がしてぇんだ?







◆ーツカイsideー


野原


「くっくっく、疑えぇ考えろぉ ぜんぶうおれ君の計画どぉりぃ…」


「もしもぉし ワルガだけどぉ ルルドかぁ?」

「…俺はゾーグだよ。何年一緒にやって来てると思ってる…。声ぐらい覚えろタコ。」

「じょぉだんだよ。それよりツカイに飛ばされたと思われるガキみっけたんだけどぉ…捕まえるぅ?」

「いや……まだ泳がせておいた方が…いい。」

「…それより…お前まさかターゲット脅かしたり…して…ないよな?」

「あー…ちょっとやっちまったけどなぁ…」

「…馬鹿者。もし逃げられて…見失ったら…始末書だぞ…」

「それはヤダなぁ。それよりルルドは?またさぼってんのかぁ?」

「…ああ、またあいつの放浪癖だ。もし見つけたら…ブン殴って…連れ帰って来てくれ。」

「はぁー、真面目にやってる俺らがバカみてぇじゃねぇかぁ。」

「まぁまた飛ばされないようにそれとなぁく監視することにする。」

「…そうしてくれ。」










◆ー高松冬人sideー


…ごちゃごちゃ考えていても仕方がないな…


グゥゥ〜


腹が鳴る。そういえばおにぎり食ってそれからだな。


今はいつの間にか17:45。

近くの食料品売り場に行かないと…


…いや、冷蔵庫に何かあるかもしれない!


ガチャ


カラッポでした。

俺はドアの隙間からそっと外を覗く。誰も居ない。


「大丈夫か…?」

財布と鍵を持って部屋から出る。


ちゃんと鍵をかける。



よし、誰も居ない。






近くのスーパーへさっさと行って

肉卵パン野菜に油…

必要なものだけ買ってさっさと帰ろうとした。




ダメでした。




「おうおうこれはこれは学園都市第3位の高松さんじゃあないですかあ」

「お前叩きのめせば俺らも第3位ってーわけかあ?」


あっと言う間に4~5人のチンピラに囲まれた。


(そうだったぁぁぁぁぁ!!俺第3位だったぁっぁぁぁ!)


「すみません。どいてもらえます?」

「ああ?なめてんのかてめえ!?」


やっべこれじゃなかった。


一人が殴りかかって来る。


えーとこれはそうあれだ避けるんだどうやって避けようか左右前後囲まれてるけど

あ、そうだ!上だ!


ドォン!


俺は飛んだ。6mほど。


減速っ!


スチャッ


逃げるんだよぉぉぉ!!


全速力で走って逃げた。






…大丈夫だよな。家バレしてないか?




対人技と能力の調節、だな。


振動…何が出来る?
まとめてみるか。







まず、振動を一点から打ち出して相手を貫く技とか…
圧縮振動弾?

あと空飛んだりする技とか…

脳震盪起こさせたり…





…あっぶねぇ能力だな。





あ、そうだ。そういえば俺飯作ろうとしてたんだ。

…外食でよかったのに元の世界の癖がでちまったな。まあ料理出来る男はモテるって言うし。




「おお、冬人、おはよう。」

「あ…うん。おはよう清隆。」

「どうした?目の下にすっげぇクマできてんぞ?ちゃんと寝てるか?」

「ああ、今朝変な夢見ちゃって…。」

「…へぇ、どんな?」

「…トラックに轢かれたと思ったら…草原にいて、立方体が喋りかけてきたっていう…」

「はは、なんだよそれ、意味わかんねーw」

「ほんとだよなw」

「でも…意外と夢じゃないかもな。」

「……え?」














ん…

「夢か…。」


清隆…小学校時代からの友人。

俺が昔いじめられていた時にいじめっ子から俺を助けてくれた人…。



結局あいつにはなんも恩返しできなかったなぁ。


…いや、出来なかったじゃなくて、するんだ。恩返しを。







輝く太陽。

深い青の空。

今日の天気を告げる飛行船。

立ち並ぶビル群。


拝啓、元の世界の皆様。

俺は今、異世界に居ます!







うー……ん。

今日も能力調節頑張りますか!


…っと、ゴーグルを忘れるところだった。





第2学区

さて…まずは跳躍を完璧にこなせるようにならないと…なっ!

ドォン!


おお、大体10mぐらいか。さすがに怖くなってくるな。


減速…っと。


着地もこなせるようになってきた。


じゃあ、いよいよ飛行だな。



俺はまず飛び上がり…ここから横に体をもってく…っ!


おお…?おおーーっ!


飛べたーっ!

ヒューン…と20mほど飛んで…着陸。



すげえ!飛べた!飛べたぞ俺!




よし、次は対人技だな。昨日みたいな連中に毎日絡まれるのは勘弁してほしい。

まずは威嚇技。右手の人指し指を前に。親指を上に。
ここから衝撃波をっ…!


タァン!


うわっ、木に穴が開いた……ほんと危ないな、この能力…発現したのが俺のような教養のある奴でよかった。




じゃあ次はそれでも襲いかかってくるバカに対抗する技。


うー…ん、相手は刃物とか使ってくる奴とかいるかもだからなぁ…
なるべく距離をとりつつ…倒せる技。


…脳震盪かなぁ。

こればっかりは危ないのでやめとく。



じゃあ…波動弾的な。

名付けて「空間振動内破壊掌」!

うーん、かっこいい。


まず相手()から距離をとって……


掌から衝撃を…撃つ!

はっ!


ドゴォン!

メキメキ…ズドン!


ああああっ!やりすぎやりすぎ!木を伐採しちゃったよ!


うーん。これも要調整。



じゃああとは後ろに攻める(逃げる)為の技だな。

足から振動を撃って自信を加速させる感じで…

こうっ!

おお!なかなかいい!移動距離はお察しだが敵の攻撃を見てから避けるぐらいの機動力はあるな。


うん、意外と使い勝手のいい能力だな振動って!

はりっきって能力調節頑張ろーっ!

「やっと見つけた。てめぇ何してる?」

「げげ。マガさんじゃあないですか。どうされました?」

「どうされました?じゃねぇよ。ルルド、お前の放浪癖とサボり癖は最近目に余るものがあるなぁ。」

「あの…これは違うんすよあれ!そう例のガキを見つけに…」

「あいつは世界軸391749-582739~528372-752930のいずれかに絞れていたはずだ。だが俺たちが今いるのは世界軸6287176-8192-x579。どう考えても飛びすぎじゃないか?ましてや順路でもない。もう言い逃れは出来んぞ。」

「あのっ!それには深いワケg…


ドスッ(マガ、無言の腹パン

「ぐふぅっ!」

「何やってんだ。行くぞ。」

「痛い…」

「んなワケないだろう。自分の立場分かってんのか?」

「心が痛いんだよぅ……」

「バカな事言ってないで、さっさと帰るぞ。」

「はぁ…」






多重平行世界統括管理組織基地


「うぇっ!?珍しいな、メンバー全員集合なんて。って、ワルガだけ居ねぇな。」

「ん〜?なんだぁ〜ルルドまたサボってたのかぁ〜」

「おいっ!キサマこれで何百回目だ!?反省はしとるのか!?」

「あ〜あ〜うるせぇなぁ。ってかそんなに事態深刻なん?」

「うん…深刻も深刻。超深刻だよ…ターゲットはもうワルガが補足済み。ルルド、ガラパは別任務、マガ、ウォゾはワルガと一緒に監視に回って…。」

「え?俺は?」

「ルルドは…残って。ターミナルを…作って欲しいんだ。」

「え〜?メンドクセェなぁ〜」

「…今回の件で成果を上げられなかったらいよいよクビかもね。」

「お、マジか。よっしゃ。これでルルドを捕まえに行かなくて済むぜ。」

「ルルド、全身全霊をもって開発に取り掛からせてもらいます!」

「分かればよろしい。」

「あ、ガラパは引き続きツカイの居る座標を捜して。」

「わかった〜」

「じゃあ、二人は…ワルガの応援に…行ってね。」

「おっけ。」

「了解したっ!!」



「さてと…何年で捕まえられるかな?ツカイ…!」







◆ーツカイsideー

「おろ?おろろ?」

「もうぜいいんうごき出しましたかぁ。」

「予定より 須子シィ はやいですが…」

「さてぇ、わたしぃはわたしぃなりのやりかたでやらすて 戴きますよぉ…」

「んん?」

「んん?」



「私の座標を特定しようとすて ますねぇ。」

「ちょいと座標をかえますかぁぁね」




「あぁぁはは。あはははは!」

「ちみらは時間内に俺を捕まえられたらかちぃ。」

「ぼくはぁ逃げ切れたらかちぃぃ。」


「あはははは!!!命がケェの鬼ごっこでつかぁ!お、おもしろぉですねぇえええ!!!」
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