ダウントン・アビー4 華麗なる英国貴族の館(9)「社交界」 2016.03.13


(コーラ)ロザムンドとイーディスからニュースがあるのよ。
(ネイピア)何です?
(ロザムンド)2人でしばらくの間フランス語を勉強しに行こうかと。
行方不明の婚約者グレッグソンの子をひそかに出産するためイーディスはスイスへ旅立つ決意をします
(ギリンガム)婚約は取り消すことにしたよ。
(メアリー)私は誰かのものにはなれない。
今のうちにお断りしたほうがいいと思うの。
(ブレイク)僕は諦めないよ。
2人の男性からの告白に心揺れるメアリー。
歌手のジャックと恋に落ちたローズは…
(ローズ)彼と結婚するわ。
しかし…
(ジャック)ローズとは結婚しない。
後ろ指さされる姿を見たくない。
愛してるから。
一方アンナはグリーンに乱暴された事をメアリーに告白します
ああなんてこと。
(アンナ)夫とあの男が同じ部屋に居るのが怖いんです。
(ベイツ)ロンドンのどこに住んでる?
(グリーン)オールバニー・アパートだ。
あしたヨークへ行ってもよろしいでしょうか?
そして…
グリーンが?死んだってどういうこと?
不審に思ったアンナはベイツを問いただします
幸せを壊したりしないでしょ?当たり前だ。
俺が行動するときはちゃんと理由があるんだ。

(テーマ音楽)
(ため息)
(ヒューズ)思わぬ事態になったわ。
ロンドンのお屋敷のビュートさんが急病でしばらく仕事は無理だって。
(デイジー)ということは?私にロンドンへ応援に来てほしいって言うのよ。
あなたを連れてね。
でもローズ様の舞踏会はまだですよ。
早めに行くのよ。
じゃあ一緒に来てくれる?アイビーにイーディス様たちのお食事を任せるわ。
(アイビー)イーディス様はどうなさったんでしょう?8か月ぶりにスイスからお戻りになったけど随分お疲れみたいで。
みんな疲れてるわ。
でも大変なのはこれからよ。
(イーディス)私もロンドンへ行くわ。
マイケルの職場を訪ねるの。
一緒にどう?
(ブランソン)いや。
僕はやることがあるから。
舞踏会から逃げられると思ったら大間違いよ。
ウフッ。
ロンドンの屋敷はずっと売らなかったんだね?売ったとしても結局は財政難を救えなかったわ。
マシューに感謝だな。
ああマシュー。
彼が恋しいわ。
(トーマス)楽しみか?どうして?ジャガイモの皮をむくだけならロンドンだろうとヨークシャーだろうと同じことよ。
フン…。
頼みがある。
ロンドンに行ったらバクスターさんに「報告を楽しみにしている」と伝えてくれ。
報告って何のこと?そう言えば分かるよ。
(バイオレット)私は火曜にたつわ。
ロバートが宮殿の食事会に出られるようにしてくれたの。
よかったわね。
あなたはいつたつの?あしたよ。
体形も戻ったし服を買わないと。
今後赤ん坊の話はしないと決めたわよね?でもあなたの頭はそれのことでいっぱいに思えるわ。
「それ」ではなくて「娘」と言ってちょうだい。
スイスに長居しすぎたわね。
乳離れまでは一緒に居たほうがいいって言われたから。
なるほど。
まあそれが一番いいんでしょうね。
フランス語が上達したんじゃない?ウッフッ。
おばあ様は話をそらすのが上手ね。

(ロバート)断れないのか?
(コーラ)行かなきゃ駄目よ。
レディー・ウィンボーンが演奏会と夕食に招待してくださったんだから。
(メアリー)アメリカのおばあ様たちはいつ来るの?大騒ぎに備えないと。
私の母をそんなに疎んじないでくれる?
(ローズ)わざわざ来てくださって私はうれしいけど?会ったことないからよ。
でもそんなに人が来たら寝室が足りないんじゃない?大丈夫よ。
あなたはイーディスと同じ部屋よ。
ウソでしょ?あら最上階の使用人部屋のほうがいいかしら?イーディスと寝るくらいなら屋根で寝るわ。
もう行こう。
遅れるぞ。
カーソン頑張ってくれている使用人たちの労をねぎらいたいの。
舞踏会が終わったら帰る前にみんなで出かけていいわよ。
(カーソン)恐れ入ります奥様。
ああそうだわ。
マデリン・オルソップからクラブへ行かないかと誘われてるの。
今夜か?夕食のあとに?行ってもいいでしょう?火曜日まではおとなしくして。
分かってるけどお披露目前でもクラブには行けるわ。
バンド音楽を聴きたいの。
お願い。
まったくおてんばもいいところね。
そんなことないわ。
でも行きたいの。
フウン…。

(メイド)マートン卿です。
(イザベル)あら。
いやだ。
お約束してました?
(マートン)いやいや。
これから会食なんだが早すぎて時間を持て余してね。
ああよかった。
慌ててジャラジャラ宝石を着けて着飾らなくてはいけないかと思ったわ。
妻と暮らした30年で皮肉には慣れたよ。
何だか質素な食事でお恥ずかしい。
お飲み物でもいかが?お構いなく。
ローズの舞踏会には出席する?招かれたけど辞退するわ。
残念だ。
君が行くなら私も出ようかと思っていた。
社交界デビューの舞踏会に出るなんて柄ではないわ。
私は退屈で堅実な人間なの。
堅実ではあっても退屈ではないよ。
邪魔したね。
食事を楽しんで。
(ドアの開閉音)
(バンドの演奏)
(ローズの笑い声)
(バンドの演奏)
(マデリン)すごい人ね。
(バンドの演奏)
(2人の笑い声)
(バンドの演奏)どこ?ああ居たわ。
(バンドの演奏)いやだ。
何?どうしたの?あそこに父が居るわ。
親子で鉢合わせするなんて面白いじゃない。
毎週のように遭遇するのよ。
参っちゃう。
適当に手でも振っておけば?一緒に居る方を見て。
(ローズ)皇太子じゃない。
(バンドの演奏)
(エイスガース)殿下こちらは娘のマデリンです。
ダドリーウォード夫人だ。
マデリンです。
それでそちらは?レディー・ローズ・マクレアです。
(皇太子)もしかしてシュリンピー・フリントシャーの?はい娘です。
そうかやっぱり。
ウフッ。
一緒にどうだね?アッ…光栄ですわ。
(せきばらい)シュリンピーはどうしてる?元気にしております。
去年インドへ行ったときボンベイで世話になった。
父は手紙で殿下のご訪問は大変な名誉だと。
それは分からないがよくしてもらったよ。
だが何しろ暑くて参った。
ウフフッ。
彼はあれでよく耐えられるな。
父の立場では文句は言えませんわ。
確かにそうだ。
何とも気の毒なやつだ。
ウフフッ…。
(フリーダ)あなたが来てくださってホントに助かったわ。
さっきまで殿下はものすごく不機嫌だったの。
(皇太子)よろしく頼むよ。
ああそうでした。
(ヒューズ)忘れ物はない?
(デイジー)ありません。
(ブランソン)気をつけて。
ロンドンで会おう。
それじゃ。
(車の走る音)お食事のご希望は?昼は簡単な物を。
夜はパブへ行くからいいよ。
煩わせたくない。
(車の走る音)あら。
どうなさったの?
(ブレイク)メアリーを誘って王立芸術院へ行こうかと思いまして。
特別展をやっているのよね?メアリーが聞いたら喜ぶわ。
実を言うと先週から決めていたのよ。
それはなあに?ローズの衣装よ。
地下に運んでなかったの。
誰かが楽をしたわね。
おばあ様が来る前に戻ってね。
(ため息)
(トレイを置く音)
(アイビー)ほかに必要な物は?ないとさ。
夕食は村で食べるって。
大した出世だ。
ブランソン様は元運転手。
本来なら俺より下の立場だ。
なのに今は俺が彼に仕えて一つ一つ「ご希望」を伺わなきゃならないんだからな。
ブランソン様は偉ぶってないわ。
いつも気さくでいい方よ。
それでも上の人間だ。
ちょうどレビンソン夫人も着いたのね。
(デイジー)一緒に居る男性は?
(ヒューズ)あれがきっとハロルド様よ。
さあ荷物を下へ運ぶわよ。
なるべく静かに。
ストークさんが手伝ってくれるわ。
おばあ様いらしてたのね。
もっと遅く着くと思ってたわ。
(マーサ)どうやらコーラもそう思っていたみたいね。
カーソンに聞いたらみんな出払っているそうよ。
私が居るわ。
旅はどうだった?さんざんだったわ。
出発する直前に侍女が辞めたのよ。
どうして?私に分かるわけないでしょ。
どうにかならない?そういう事でしたらヒューズさんに何とかしてもらいましょう。
いい考えがあるはずです。
ヒューズさんこのお屋敷もあなたが取りしきってるの?いいえ。
そうではありません。
ビュートさんが病気なので応援に来たんです。
少なくとも1人は頼れる人が居ると分かって安心したわ。
さあ。
あのハロルドおじ様ですね?
(ハロルド)ああハハッ。
お会いするのは初めてですね。
ああアメリカを離れたくなくてね。
正直今もそう思っているんだが。
きっと今の時期のロンドンなら楽しめるわ。
君だって僕のウワサを聞いたことがあるだろう?舞踏会なんてとてもじゃないが趣味じゃない。
だとしても新しい体験も悪くないわ。
まあそうかもな。
だがそうじゃないかも。
(ジミー)下僕のジミーだ。
手伝うよ。
(イーサン)よろしく。
従者のイーサン・スレイドだ。
ハァ…。
君は?ここの使用人?ふだんはヨークシャーだけど手伝いに来たの。
もしかして侍女?厨房担当よ。
実は侍女を募集してるんだ。
できればずぶとい人がいい。
デイジーは料理長の助手よ。
私は家政婦長のヒューズです。
(ジミー)ロンドンは初めて?海を渡るのすら初めてだ。
どうぞ満喫してください。
ワクワクする?全然しないわ。

(ヒューズ)ボイラーから変な音がするわね。
(パットモア)ついに救世主のお出ましだね。
ああ早くもトラブルの予感よ。
レビンソン夫人がお見えになったの。
侍女を連れずにね。
(アンナ)侍女はどうしたの?さんざんいびられてとうとう辞めました。
バクスターさん。
レビンソン夫人のお世話を頼める?
(バクスター)兼任でもよいと認めていただけるなら。
レビンソン夫人には無理な相談かもしれません。
あああんたが来てくれて助かるよ。
今夜は夕食のあとに夜会が開かれる予定なんだ。
夜会って?
(ジミー)音楽と語らいの夕べさ。
11時に夜食を出すからね。
人数は決まってないから臨機応変に。
ああモールズリーさん。
全て順調かしら?
(モールズリー)暇かと思えば急に忙しくなったり何とかやってます。

(アンナ)何か必要な物があれば言って。
トーマスからの伝言よ。
「報告を楽しみにしてる」って言ってたわ。
報告って?さあそれしか聞いてない。
上流階級を潰すために今度は何をたくらんでるの?言っとくけど僕は革命家じゃないよ。
ウフン…。
私だって分かっているのよ。
戦後誰もが貴族を敵視してるってことくらいはね。
僕もそうだって言うのか?違うならうれしいけど。
豚を救った人は例外だ。
フム。
おいトニー・ギリンガムが何してるんだ?ローズとお話し中ね。
まさかいらしてるなんて。
(ギリンガム)驚かせたかな。
ウン…。
(ローズ)メアリー。
ダドリーウォード夫人よ。
こちらはレディー・メアリー。
ローズとはどういうお知り合い?エイスガース卿の紹介で。
マデリンのお父様よ。
親子で夜会に来るわ。
母には伝えた?帰ったら言うわ。
ブレイク氏をご存じ?ええ知ってるわ。
夜会とやらには行くのか?行くよ。
フム。
知らなかった。
あらまあ。
どうやら招待されなかったのは私たちだけみたい。
ハァ…。
お二人ともよければぜひいらして。
急にいいのかい?何だ?邪魔する気か?まさか。
意味もなく邪魔立てなどしないさ。
僕は今夜の夜会を楽しみにしてたんでね。
(フリーダ)ケンカはよして。
夜会は夕食後よ。
皆さま9時半過ぎにはお見えになるわ。
では僕もそうしよう。
来てくれて一安心だ。
ビュートさんが居なくて困っていたんだよ。
レビンソン夫人もいらして一騒動ありそうね。
アハッ…ところで相談があるんだ。
使用人たちへのねぎらいということで奥様が我々に休日をくださった。
まあ寛大だこと。
ちょうど今サウス・ケンジントンの科学博物館が公開されているんだ。
それを見に行くかあるいはシドナムに再建されたクリスタル・パレスを見に行くかで迷ってる。
でもあの楽しむための休日を頂いたのよね?そうだ。
ありがたいことだ。
ホント。
とてもありがたいわ。
みんなの反応を確かめてみたら?どちらに飛びつくかしら。
フム。
お母様。
ごめんなさい。
てっきり5時過ぎに着くものだと。
早く出発したの。
連絡を入れるべきだったわね。
衣装合わせだったの。
最後のね。
どうもハロルド。
やあ。
調子はどう?ああアメリカが恋しいよ。
2人でヨーロッパを回る予定なのよ。
マドリードローマパリ。
楽しみだわ。
そうかな。
楽しめる気がしないが。
ティーポット・ドーム事件のほとぼりを冷ますためにヨーロッパに来たんじゃないの?ああその話はやめておこう。
冷ましたいね。
あれは想定外だった。
ビジネスには自信が…。
ハロルドやめてちょうだい。
その件を忘れるためにはるばる来たのよ。
(鐘の音)
(サラ)ああ…。
(ブランソン)手伝おうか?アァ…抱えきれなくて。
(鐘の音)私を避けてた?まさか。
この数か月は忙しかっただけだ。
採点しないと。
食事に行くんだけど一緒にどう?ねえあのイーディスはもう行ったの?ええヒューズさんやデイジーと一緒に。
僕はこれからパブへ行きます。
ああ。
こちらは教師のバンティングさんです。
あらそう。
出発前にあなたに挨拶しておこうと思って。
ああ。
火曜にめいの娘が社交界デビューするの。
国王への謁見のあと宮殿で食事会よ。
まあすてき。
舞踏会にはあなたも来るわね?ブランソン。
ウン。
「トム」ね失礼。
アハハッ。
(車の走る音)それじゃまた。
私もお供するわ。
ウン…。
ウフッ。
もう前菜の用意はできてます。
スフレはあとで焼くだけ。
今ベシャメルソースの準備をしますね。
ああありがとうデイジー。
あんたが居てくれて本当に助かるよ。
助手とは思えないよ。
料理長でもいいくらいだ。
パットモアさんの下で働いて長いから。
独立しないの?会って30分でもう人の人生に口を出すの?アハッ。
レビンソンさんここに居る間下僕の仕事を頼めないだろうか?はい?毎日とは言わない。
今夜や舞踏会の日など忙しい時だけだ。
従者が助っ人に回ることはイギリスでは普通なんだがアメリカでは考えられないかね?やったことはありませんがいいですよ。
助かるよ。
制服の予備があるからうちの下僕のジェームズかモールズリーに聞いてみてくれ。
分かりました。
ああカーソンさん。
「レビンソン」は主人の名前で僕じゃない。
お付きの者もそう呼ぶんだ。
ハァ…。
(ブランソン)先代伯爵夫人が嫌みだと?そう感じたわ。
あなたつらくない?僕は妻を亡くした。
それ以上につらいことなどない。
屋敷を見せて。
はっ?アァ…友達を呼ぶのに許可が要るの?そういう問題じゃないよ。
じゃどういう問題なの?
(話し声)ええぜひ。
また。
早くトムに来てほしい。
まあ感動的な言葉ね。
いやいやアイシスに会いたいのだ。
グランサム伯爵夫人のお母様とレビンソンさんよ。
エイスガース卿です。
よろしく。
まあまあ盛況ね。
ええ懐かしい顔が多い。
失礼します。
(マデリン)ハロウビー卿だわ。
父の古いお友達で。
私たちより魅力的な人物だったってことね。
レディー・ロザムンド・ペインズウィックとサンプソン様です。
なぜあの男が…。
(ロザムンド)来る途中偶然会ったのよ。
そしたらサンプソンさんが以前ダウントンに泊まったと聞いてお連れしたの。
(サンプソン)遠慮したのですが…。
またお会いできてうれしいわ。
どうも。
エイスガース卿をご存じ?ええ。
古いつきあいですよ。
元気ですか?今夜の出席をチャールズに隠していたの?
(ギリンガム)隠していたというより単に言いそびれた。
まだ張り合っているのね。
君を諦めたくない。
退屈な集まりだ。
ああ。
だがこの一家と関わっておけばうまみがあるぞ。
彼らは?
(エイスガース)伯爵夫人の母親と弟だ。
アメリカから来たらしい。
面白い。
彼はカードをやるかな?どうして?大金持ちだからだよ。
ダウントンを支えてるスポンサーさ。
聞いたな?マデリン。
おひとついかがです?おいしいですよ。
(ハウスに流れる調べ)何を考えてる?なんで?僕が何か?下僕は行商人ではないぞ。
そんなふうに料理を売り込む必要はない。
(ハウスに流れる調べ)
(ため息)いかがです?奥様はご満足そうよ。
今から料理を運ぶところ。
足りるといいけれど。
夕食夜食あしたの朝食。
どうして太らないのかしら?ウン…。
ああアンナ。
来る途中教会で古着の寄付を募っていたの。
ロシアの難民のためにね。
要らない服なんて持ってきてないだろうけどみんなに伝えてくれる?ええ。
せっかくロンドンに居るんだし新しい服を買ういい機会かも。
でも夫は買い物嫌いで。
男の人だもの。
ウッフッ。
イギリスへはよく?いや全然。
(マーサ)来るのはコーラの結婚式以来よね?心配しないで。
文句は言わないよ。
ぬるい風呂にぬるい酒まずい料理にもね。
ウフフッ。
(マーサ)息子は旅行嫌いでね。
食事の時間ね。
ハロルド。
オルソップさんをエスコートして。
ハァ…。
う〜っ。
ハハッ。
無理しなくてもいいんだよ。
私を拒絶なさるの?いいだろう。
君が望むなら。
それじゃいい?ええいいわよ。
何の話?ああ…このあとクラブへ行こうって。
楽しそうだな。
あら。
よかったらご一緒します?ええぜひ。
なぜサンプソンが?おばが連れてきたの。
下手に大騒ぎして追い返すわけにもいかないし。
少しは大騒ぎしてもいいと思うけど。
本当に必要な時には。
イギリス的じゃないね。
ええ。
でも憧れるわ。
大声を上げて騒ぎ立てられる人たちが羨ましい。
さぞかしスッキリするでしょうね。
そうかしら?1度爆発したら尾を引きそうだけど。
行きましょう。
(サラ)ここは何の部屋?ここは応接間よりも気軽に集まれる部屋だ。
みんなでここでお茶を飲んだり手紙を書いたりするんだよ。
ウフッ。
これじゃまるで博物館にでも居る気分にならない?いいもんだよ。
みんなで暖炉を囲むのも。
(サラ)すっかり伯爵家の一員ね。
ウン…。
これで主な部屋は全部回った。
階段の上から眺めたいわ。
そしたら帰る。
正直言って気が引けるよ。
みんな留守だし。
ウフッ。
だけど許可は要らないんでしょう?ウフン…。
そういう話じゃ…。
ハァ…。

(ため息)
(サラ)クローリー家の紋章?
(ブランソン)クローリー家と歴代夫人たちの家紋の融合なんだ。
今の夫人の家紋は?ドルマークは無いけど?ご用はありますか?ああないよ。
すぐ下りるから。
今上がってきたばかりだ。
もう戻るよ。
そうおっしゃるなら。
バンティングさんを送っていくから鍵はかけないでくれ。
承知しました。
あのケジャリーみんな「おいしいおいしい」って食べてましたよ。
デイジーが作ったんだ。
ハロルド様が3回もお代わりしたよ。
イギリス料理なのに珍しいよ。
イギリス料理を好きにさせるなんてあんたお手柄だよ。
(バンドの演奏)
(ローズ)ウフフフッ。
もうビックリよ。
(笑い声)何がおかしいんだ?
(ローズ)フリーダに手紙を見せてもらったの。
そんなに笑える手紙?差出人が問題なの。
ローズ酔ってるわね。
アハッ。
そうかも。
(フリーダ)私のせいよ。
見せるべきじゃなかった。
(ローズ)誰か踊らないの?レビンソンさん。
マデリンはダンスが好きでね。
ぜひ1曲。
いやあ僕は見るのが専門でね。
何をおっしゃるんです。
さあ行って。
フリーダもどうだい?
(フリーダ)喜んで。
でも足を踏まないでくださいね。
父が強引でごめんなさい。
気にしないで。
慣れてるから。
慣れてるって?娘と踊らせたがる父親に。
(バンドの演奏)僕らも踊る?ああニール・フォスターだわ。
バッグを見ていて。
もちろん。
(バンドの演奏)ここに居なくてもいいよ。
何事にも注意を払いたいので。
カーソンさんのように。
ゆうべの件だが誤解のないように頼むよ。
というと?ゆうべ村でバンティングさんと食事をした。
その時屋敷を見たいと言われて…。
バローさん?見学でしたら昼間のほうが向いていると思いますが。
ああ。
次はそうするよ。
とにかく階段を上ったのはあくまでもホールを眺めるためだ。
変に思わないでくれ。
ブランソン様あなたがどう命じられようと私が何を思うかは私の自由です。

(マートン)もうロンドンへ行かれたかと思いましたよ。
実はこれから出発する予定なの。
舞踏会への出席をわざわざ知らせてくれてありがとう。
行かないって言ってあったからあなたにはきちんとお伝えするべきかと思ってね。
気が変わった理由は?舞踏会や社交界デビューは決して貴族の戯れなどではなくて伝統行事でもあるということに気付いたの。
伯爵一家にとってこれは重大な通過儀礼なのよ。
君にとってもそうだと?「くだらない」と一蹴してしまうのは私の身勝手だわ。
家族思いなんだね。
私も思われてるわ。
それであなたは舞踏会へは行かれるの?聞くまでもない。
もちろん行くよ。
(ロザムンド)マイケルに代わってあなたが編集者になるの?違うわ。
そういうわけじゃないけど。
マイケルから権限を委任されてたの。
今はこういう状況だからいろいろ決断することが。
それでいつまで責任を負うの?彼が無事に戻ってくるかあるいは…彼の遺言はないの?彼の求めていた…いえ求めているものが分かるはずよ。
あるはずなんだけど内容は知らないわ。
確認しないと。
でも私たちには娘が居るのよ。
相続権はどうなるの?あの子は既に彼とは無関係よ。
あなたともね。
親切なスイスのシュローダー夫妻にあの子は引き取られたんだから。
私たちの娘である事実は何も変わらないわ。
もう忘れなさい。
正式な契約は何も…。
まだね。
でも今更決定を覆したら彼らも気の毒よ。
おば様には本当に感謝しているわ。
生意気は言いたくないけれどおば様に母親の気持ちは分からないわ。
ウン。
驚きますよ。
へぇそうかい。
何だい?アルフレッドが勤め始めたって。
そう。
リッツにかい?料理長補佐として。
そのうちきっと有名になりますね。
ハハッウン。
(イーサン)誰が?ダウントンの下僕だったアルフレッド・ニュージェントよ。
夢がかなってリッツで働くんですって。
それはまさにアメリカン・ドリームだな。
貧しい青年が有名ホテルのホテルマンに。
まあ「アメリカン」かどうかは疑問だけどすごいことよ。
それじゃロンドンで。
ええ。
ウッ…。
どうして彼が?見送りに来てくれたの。
ウン。
急がないと列車に乗り遅れるわ。
ええ。
家を出るのが遅れたの。
侍女は連れてくるなとコーラが言うもんだから。
まったくどういうつもりか分からないわ。
どうして?だって荷物を運ぶ指示は誰がするの?ロンドンに着いてからの身の回りの世話は?大丈夫よ。
1人で乗り切るすべを伝授してあげますから。
人に助言するときのあなたって本当にいつも自信満々で偉そうね。
そういうあなたはまるでマリー・アントワネットの姉みたい。
マリア・カロリーナは立派な女性よ。
褒め言葉と思っておくわ。
幸せな人ですこと。
何でも好意的に受け取っておけば丸く収まるでしょ。
(マートン)気をつけて。
ヒューズさん。
夫がコートを買い替えてもいいと言っていますのでこれは寄付します。
ありがたいけど本当にいいの?どうぞ。
手放さないとまた着るでしょうから。
きっと喜ばれるわ。
戻らないと。
そうね。
お披露目会の前は大忙しだものね。
ええ。
でもワクワクします。
でも国王におじぎしたら少女がいきなり大人の女性になるとでも言うのかしら?何ともおかしな習慣よね。
(2人の笑い声)おっと…。
どうなさいました?アンナを捜していたんだけれどまあいいわ。

(歓声)ハァアッ…。
ねえ見て。
ウフフッ。
ここから先は別々だ。
何だか緊張するわ。
大丈夫だ。
さあ胸を張って。
グランサム伯爵夫人とレディー・ローズ・マクレアです。
(受付男性)どうぞ中へ。
化粧直しは無理よ。
どうして?だってついたての後ろにはおまるしか置いてないもの。
アァ…さすが宮殿ね。
あなたの付き添いは?父の一番上の姉よ。
私の大おば様はまだ見えてないの。
食事会にだけ参加するのよ。
父も来るわ。
母とハロルドもね。
お二人も?どうやって席を手に入れたんですか?夫が州の要職に就いているから。
あのお二人がお見えになるなんて。
父が喜びます。
(マデリンのおば)マデリン。
私の番よ。
しっかり…フーン。
それじゃあお嬢様は書斎にお一人なのね?何か用でも?ああ。
別に言うほどのことでは。
(ノック)カーソンさんあの…あっ失礼。
いえいいのよ。
行くところだから。
(ドアを閉める音)何だね?思い切ってお尋ねしますがデイジーとリッツの男の間には何かあるんでしょうか?「何かある」だと?私の監督下で何か起きることなど考えられん。
ですよね。
別に変な意味では。
では何だ?お分かりでしょ。
その「男」はアルフレッドという青年だ。
デイジーと彼の間にロマンスは無いし既に屋敷を去った。
再び会うことはないだろう。
人の恋路を邪魔するようなマネはしたくなかったので。

(侍従)マーガム公爵夫人とレディー・エリザベス・ベイリージョージ。

(侍従)グランサム伯爵夫人とレディー・ローズ・マクレア。
レディー・ローズはフリントシャー卿のご令嬢です。
(ジョージ5世)ああ。
皇太子がボンベイでお父上に世話になったようだね。
父にとっては大変な栄誉でした。
おかげでインド訪問は大成功だった。
殿下はどこへ行かれても歓迎されたそうです。
ああ息子は大変な人気者だからな。
(ジョージ5世)グランサム伯爵夫人。

(侍従)ダーウェントウォーター伯爵夫人とレディー・ジェーン・ラドクリフ。
あの日ベイツはロンドンに行ったと?驚かれないのですね。
アンナは疑っているんでしょうか?いいえ。
アンナは何も知らないわ。
知らせるのですか?お嬢様。
あなたは言わない気?はい。
お嬢様にお任せします。
言うべきではないと?事故の真相は分かりません。
ベイツさんがロンドンに居たとしてもピカデリー通りに居たとは限りません。
ですがもし…彼が妻の復讐を果たしたのだとしても私は責める気になれません。
それが正直な気持ちです。

(宮殿に流れる調べ)ああ無事済んだの?謁見も写真撮影も無事に。
2人ともすてきだよ。
(コーラ)あなたもねロバート。
それは礼装のおかげだろう。
国王は珍しく饒舌だったな。
王妃は?
(コーラ)まさに王妃然として座ってらしたわ。
あとで会えるかな?およしなさい。
陛下は「新世界」をお好みではないわ。
皇太子ならばあそこにいらっしゃる。
(令嬢)はじめまして。
(エイスガース)私自身ニューヨークは嫌いではないが大都会はわびしいものだ。
どこも同じ。
孤独を望むのであればね。
ニューポートをご存じ?なぜ?戦前滞在したことがあるんだがすばらしい所だ。
実を言うとねニューポートへはしょっちゅう行くわ。
ベルビュー通りにちっぽけな家を持ってるのよ。
本当に?知らなかった。
そう?ハッ…。
何だかイザベルに申し訳ないな。
どうして?本を持っているから暇を潰せるわよ。
どんな本です?旅のお供としては私よりも魅力的だったみたいよ。
お父上は母に興味津々だ。
ウフッ…。
「財産を期待しても無駄だ」って言ってあげるべきかな。
ウフッ。
面白い方。
イギリス貴族は金の話をしないのか?おおっぴらには。
でも考えはするんだろう?ああ…。
お父上のように。
ハッ…。
お父上に警告したほうがいいよ。
母の死後全ての資産は僕に入るんだ。
ああ…。
アァ…。
アァ…。
(ローズ)あれ見て。
ローズ。
ああ。
全部のお披露目会に出てるの?偉いわ。
どれもデビッドに…皇太子に招かれたのよ。
彼を褒めたそうね。
どうかしたの?この前の夜見せた手紙だけど。
ええ。
あの日帰宅したらなくなっていたのよ。
あの時確かにバッグに戻したのに。
ええ見たわ。
もしかしてあなたがふざけて取ったんじゃないかと。
それならいいんだけど。
いいえ違うわ。
マデリンかも。
彼女でもないの。
あれが人の手に渡ったりしたら…。
大変なことに。
誰か接触してきてない?お金の要求とか。
あればいいんだけど。
お金で解決できるから。
アッハッ。
国王陛下とは話せたの?アァ…ご親切でした。
謁見は雑談の場じゃないわよね。
あのダドリーウォード夫人です。
アハハッ知ってるわ。
前にどこかで?いいえ。
新聞で見たのよ。
単なるゴシップ記事だけどね。
気をつけたほうがいいわよ。
(貴族)では失礼します。
(宮殿に流れる調べ)はじめまして。
ハロルド・レビンソン。
人違いですよ。
私はハロルド・レビンソンではない。
いやそうではなくて私がレビンソンです。
ではなぜ私をそう呼んだ?
(将校)殿下あちらへ。
(宮殿に流れる調べ)ハハハハハッ…。
ああみんなにひとつ知らせがある。
奥様のご厚意によりみんなで外出できることになった。
おう!やった。
それでみんなで科学博物館へ行こうと思うのだが。
ああ…。
あるいはクリスタル・パレスを見に行ってもいいと思うんだ。
王立科学研究所はどうかね?もしくは自然史博物館は?もちろんウエストミンスター寺院もいい所だぞ。
まあ検討するとしよう。
ああ氷はあるかね?準備は?できていますがアイビーの厨房の荷物が多いようで。
私とアイビーが前に乗るのは少々窮屈かと思いまして。
君も後ろに乗りたいと?僕が伯爵でも隣に座れるか?そもそも一緒に乗りませんから。
もし乗ったら?
(アイビー)荷物は後ろにくくったらいかがですか?ああそれが一番いい。
結構。
解決した。
(ロザムンド)今更蒸し返さないで。
全て済んだことよ。
誰にも知られずにね。
おばあ様は?婚外子の存在を明かしたりしないわ。
いいこと。
たとえマイケルが戻っても隠し通すのよ。
そのつもりだったけどもうそうはいかないわ。
どうして?何か知らせが?大したことでは。
でも…。
彼はミュンヘンでの最初の晩に地元の暴漢たちともめたらしいの。
暴漢たち?地元では有名みたい。
どうやら茶色の服を着た物騒な集団だそうよ。
目撃者によるとマイケルは彼らに文句を言ったらしいの。
それは軽率だったわね。
だけどそこまで分かっていて捜査が進まないのはなぜかしら?ホントにそうよね。
(泣き声)ああかわいそうに。
いつもは普通に暮らしていられるんだけどもう2度と会えないかもって思うと。
分かるわ。
考えてしまうのよ。
彼が亡くなっていて私が相続人なら半分は娘に渡すべきじゃないかしら?いいえ。
もしどうしてもと言うなら匿名で渡しなさい。
難しくはないわ。
それが一番いい方法なの。
出産を隠し通せばまた結婚や子供を望める。
お願いだから自分の将来を大事にして。
どうしていいか。
私を信じて。
任せなさい。
(ため息)ロンドンは奇妙な所よね。
この街では思いも寄らない事件が起きる。
(ベイツ)都会ですから。
ロンドンでは過ちを犯す人も多いでしょうね。
先日の夜寝る前に上の階を見回っておりましたところブランソン様が女性とおられました。
ブランソン様もお若いですしいつかは再婚なさると思いますがだからと言って…。
もう十分だバロー。
ハロルド様がアメリカに来てほしいって。
料理人として。
(デイジー)本気なの?そこまでしてくださるの?
(ドリュー)あなたと幼子のためなら。
2016/03/13(日) 23:30〜00:18
NHK総合1・神戸
ダウントン・アビー4 華麗なる英国貴族の館(9)「社交界」[二][字][デ]

20世紀始め、貴族と使用人が繰り広げる愛憎劇。英国の大ヒットドラマ。ローズが社交界デビュー!イギリス王室を巻き込むスキャンダルの危機が!

詳細情報
番組内容
1923年。伯爵一家は、ローズの社交界デビューを控えロンドンの屋敷に滞在していた。海外でひそかに出産した次女イーディスもすでに帰国していたが、赤ん坊のことが忘れられない。伯爵夫人コーラの実母と弟もアメリカからやって来た。ローズは友人と遊びに行ったクラブで皇太子に紹介され、同席していたある夫人と親しくなる。
出演者
【出演】ヒュー・ボネヴィル…玉野井直樹,エリザベス・マクガヴァン…片貝薫,ミシェル・ドッカリー…甲斐田裕子,ローラ・カーマイケル…坂井恭子,アレン・リーチ…星野健一,マギー・スミス…一城みゆ希ほか
原作・脚本
【脚本】ジュリアン・フェローズ
監督・演出
【演出】ジョン・イースト
制作
〜イギリス カーニバル・フィルムズ/アメリカ マスターピース制作〜

ジャンル :
ドラマ – 海外ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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英語
サンプリングレート : 48kHz

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