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 昨年11月のパリ同時多発テロの実行犯として逮捕されたサラ・アブデスラム容疑者(26)について、フランスの検察当局は19日、実行部隊づくりや物資の調達で中心的な役割を果たしたとの見方を示した。「夜遊び好き」だったとされる若者は、幼なじみだった首謀者の誘いで過激主義に傾倒し、犯行の準備を着々と進めていたようだ。

 仏検察は記者会見で、アブデスラム容疑者は昨夏から11月のテロまでの間にギリシャ、ハンガリー、オランダなど欧州各地をレンタカーなどで行き来し、人集めにかかわったと説明。爆発物をつくる物資の調達も担った、とした。

 また、逮捕したベルギー当局の調べに対し「(テロ現場の一つとなったパリ郊外の)サッカー場で自爆したかった」と語ったことも明かしたが、仏検察は真偽を慎重に見極める必要性を強調した。身柄はベルギー当局からフランス側に、遅くとも3カ月以内に引き渡されるという。