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米大統領 日本時間のあすからキューバ訪問へ
3月20日 16時24分

米大統領 日本時間のあすからキューバ訪問へ
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アメリカとキューバが去年、国交を回復したのを受け、オバマ大統領は日本時間の21日から現職のアメリカ大統領としては88年ぶりにキューバを訪問します。首脳会談や野球の親善試合の観戦をして、両国の新たな時代の到来をアピールする見通しです。
アメリカとキューバは、キューバ革命をきっかけに1961年に国交を断絶してから半世紀以上にわたって対立してきましたが、オバマ大統領の政策転換に伴い、去年7月、国交を回復しました。これを受けてオバマ大統領は、ミシェル夫人ら家族と共に現地時間の20日午後(日本時間の21日朝)から現職のアメリカ大統領としては88年ぶりにキューバを訪れます。
オバマ大統領は首都ハバナでラウル・カストロ国家評議会議長と首脳会談を行うほか、アメリカの財界人とキューバの起業家によるパネルディスカッションに参加します。また、野球のキューバ代表とアメリカ大リーグの球団タンパベイ・レイズとの親善試合を観戦するなど、3日間の訪問を通じて両国の新たな時代の到来をアピールする見通しです。
一方、キューバが求める経済制裁の一層の緩和については、キューバの社会主義体制の下で人権を巡る状況が改善されていないとして、アメリカでは反対する声も根強く、オバマ大統領は今回、キューバの民主活動家らとも面会し、人権問題を重視する姿勢を改めて示すことにしています。

首都ハバナでは歓迎ムード

オバマ大統領の歴史的訪問を前に、キューバの首都ハバナでは歓迎ムードが高まっています。街角のキューバ国旗の隣には、長年対立してきたはずのアメリカの国旗が掲げられています。歩道には「ようこそキューバへ」と書かれた看板が置かれ、ラウル・カストロ国家評議会議長と並んでオバマ大統領の顔写真が飾られています。
街なかを歩く人たちは、星条旗をあしらったズボンを身につけたり、アメリカとキューバの国旗が描かれたTシャツを着たりして、歓迎ムードを盛り上げています。
また、この機会に少し稼ぐことができるか楽しみにしている人たちの姿もあります。ハバナでトートバッグを販売する店では、女性たちがオバマ大統領のハバナ訪問を記念するロゴを入れたTシャツを作っています。
さらに、キューバ人の画家は、革命広場を背景に笑顔のオバマ大統領の似顔絵を描きました。オバマ大統領にキューバ伝統の半袖シャツを着せ、胸元には葉巻、さらに「YES WE CAME」ということばを添えています。この画家は「革命広場やシャツや葉巻で少し熱帯のイメージを表現しました」と話していました。

オバマ大統領がコントに出演

キューバの首都ハバナにあるアメリカ大使館は、オバマ大統領自身が出演して、キューバの人気コメディアンと2人で電話でおしゃべりを楽しむという設定のコントを制作し、オバマ大統領の歴史的なキューバ訪問の日の前日に当たる19日に公表し、友好ムードを演出しました。
オバマ大統領の相手役となったのは、キューバのテレビの人気コメディー番組で主人公のおじいさん「パンフィロ」を演じているコメディアン、ルイス・シルバさんです。このコメディー番組は社会主義経済の行き詰まりとアメリカの経済制裁で疲弊したキューバ市民の日常の暮らしを冗談を交えて風刺するスタイルで、キューバ国民に絶大な人気があるということです。
今回、制作されたコントでは、パンフィロが、オバマ大統領が観戦を予定している野球のキューバ代表とアメリカ大リーグの球団タンパベイ・レイズとの親善試合を楽しみにしているものの、当日は雨にならないか天気が気になってしかたがなくなり、ホワイトハウスに天気を聞いてみようと電話をします。そうすると、オバマ大統領本人が「ホワイトハウスです」と電話に出ます。パンフィロはそうとは知らず、「本当にホワイトハウスですか?オバマ大統領にメッセージを伝えてくれますか?」と尋ねます。オバマ大統領が「はい、私がオバマ大統領です」と答えると、パンフィロは「オバマ大統領・・・、まさか本物ですか!」と驚き、オバマ大統領に、逆に「あなたは誰ですか?」と尋ねられます。パンフィロは、「私はキューバのパンフィロです」とスペイン語と英語で返すと、オバマ大統領は「まさか本物のパンフィロ?テレビ番組の?」と尋ね、「はい、はい。そうです」と、オバマ大統領が自分のことを知っていたことにさらに驚きます。
2人は一気に打ち解け、最後にパンフィロが「よい滞在ができるよ」と言うと、オバマ大統領は「簡単ではないと思うけど、ハバナで会おう」と言って電話を切っていました。

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