あまり知られていない隠れ家賃の存在
どうも千日です。普段はマイホームとお金について書いているんですけど、今日は賃貸アパートの契約についてです。
入学や卒業を期に、初めて一人暮らしを始める人のために賃貸アパートの契約で注意するポイントです。
賃貸アパートを借りるのに必要な費用はだいたい家賃とか敷金礼金、仲介手数料あたりですかね、ちょっとアコギな仲介業者だと、ハウスクリーニング代とか保証料とかを取る仲介業者もいます。
本当は必要ない料金を上乗せして、家賃を水増ししているわけです。
賃貸契約で一般的に必要な費用
まずは、一般的に必要な費用を一通り確認しておきましょう。この中にも手数料の水増しがありますので注意が必要です。
礼金
関東で賃貸住宅に入居するとき、家主に対して礼金を支払うのが一般的です。礼金は退去しても戻ってきません。礼金の額は物件によって異なりますが、およそ家賃の1~2ヶ月が相場です。
敷金
全国共通です。敷金は賃貸住宅に入居するとき、家主に対して預ける保証金です。敷金はあくまでも預けておく金銭ですから、退去するときには原則としてに戻ってきます。
ただし、家賃を滞納している場合や、入居者の負担で部屋を補修する必要がある場合には、その金額が敷金から差し引かれることになります。そのための保証金という位置づけです。敷金の額はだいたい家賃の2~3ヶ月分が一般的です。
仲介手数料
仲介手数料は、家主と入居者との仲立ちをしている不動産会社に支払う報酬です。この金額は最大でも家賃1ヶ月分の1.08倍以内と法律で決められています。法律で定められた仲介手数料ですので、これよりも沢山取ると法律違反になります。
なので、悪徳業者は仲介手数料という名目以外の名目で様々な『手数料』を取ろうとしてきますので、注意が必要です。
仲介手数料が不要な物件もある
賃貸住宅には「媒介・代理・貸主」という3つの取引態様があります。必ずどれか1つに当てはまります。
この取引態様の欄に「媒介」または「代理」と書かれている場合は、その広告を出している不動産会社その物件を仲介しています。媒介・代理の場合は、入居者はその不動産会社に仲介手数料を支払うことになります。
しかし、取引態様の欄に「貸主」と書かれている場合は、その不動産会社が自社の所有物件を貸すという意味です。つまり、入居者は貸主と直接契約することになるので、仲介手数料は一切不要、ということです。
悪徳業者は自社物件でもグループ会社に仲介をさせて、この仲介手数料を取りにきます。
セコすぎる…
同感です。でも不動産業界って生き馬の目を抜く世界なんです。この位は序の口です。
知らずに仲介手数料を払っている人がほとんどだと思います。
- 貸主が会社名の場合、その会社名をググってその会社のサイトを見に行く
- 会社のグループ会社を紹介してるメニューを開く
- グループ会社の中にその仲介業者の会社名が出ていればビンゴ
これを見つけたところで、別会社ですから、仲介手数料をとってもいいんですよ。しかし、これによってその業者が悪徳業者であることが分かりますので、契約はやめておくことをおすすめします。
割とメジャーな方法なので、これで契約をやめていると、個人でやっている不動産屋さん位しか契約できるところが無くなってしまうかもしれませんが…。
損害保険料
借りる部屋の内装や設備に対してかける保険です。
これが必要かどうかは、物件や家主、業者にもよります。入居者の費用で損害保険や共済などに加入することが条件になっているケースが多くなってきています。この費用は1~2万円程度で、加入手続きは不動産会社が代行してくれます。
新しくキレイな物件で内装や設備にお金がかかっているなら、まあしょうがないかなと思います。
しかし、安いアパートでこれが必要だと言われたら、ちょっと考えた方がいいでしょうね。本当に保険に入っているかどうか、疑うのが自然です。
賃貸契約で実は不要な手数料
ここからは、不要な手数料です。通常の賃貸借契約の商慣行において、仲介業者や貸主に払わなければ契約が成立しない類のものではなく、付加的に要求してくる類の手数料です。
住宅の賃貸借契約というのは、貸す側と借りる側が納得して契約するものです。後になって『これは要らない費用だった』といっても、その時に納得して払ったんでしょ?と言われたらそれまでです。
ハウスクリーニング費用
入居する前に部屋をキレイに清掃したり、ネズミ・害虫の駆除をする費用として仲介業者が請求してくる費用です。
入居するときはキレイな部屋の方が気持ちいいですよね
なんて言われます。そりゃそうです。で、払ってしまいます。
それは前に入居してた人から取ったはずじゃないの?
と千日なら言います。
ハッキリ言って不要な費用です。
敷金も払っていて保証人もいるのに賃貸保証料
賃貸保証料というのは、家賃保証会社に支払う保証料です。もしも賃借人が家賃を払得えなくなった場合、家賃保証会社が代わりに家主に家賃を払ってくれます。
それはイイね!
良くありません。
家賃保証会社は払った家賃をあなたに請求してきます(法律用語で求償といいます)。結局この保証料で利益があるのは、家主だけなんですよね。
賃借人に全くメリットはありません。
それを払えということです。
敷金の設定がなく保証人の信用力も低いという場合には、まあこういった賃貸保証料が必要だというのも分かりますので、完全に否定はしません。
しかし、敷金を払い、保証人もしっかりしているのに賃貸保証料を請求されるケースもありますので、注意が必要です。
家賃は安いのに電気代がバカ高い=隠し家賃
電気料金の契約が電力会社との直接契約でない場合には注意が必要です。
少し古い建物だけど、利便性がよく、広さもまあまあ、で家賃が相場よりも安い。
こんな物件に注意が必要です。
電気、ガスのメーターを管理会社が計測して請求する契約の場合は、利益を上乗せされています。
これが隠れた家賃です。
そんなことしていいの?
と思われるかもしれませんが、合法です(2016年3月執筆時点)。
2016年(平成28年)4月1日以降は、電気の小売業への参入が全面自由化されることにより、家庭や商店も含む全ての消費者が、電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになります電力の小売全面自由化って何?|電力小売全面自由化|資源エネルギー庁。
が、それとは別の理由で昔から合法なんです。
つまりこういうことです。
- 家主が電気代を立替払いし、使った人に配分して請求している。
- 検針したり、配分したり、請求するのに手間がかかっている。
- その合理的な手間賃を請求するのは合法である。
合理的な手間賃っていくらでしょうか?そんなの賃貸契約書に規定する必要はありませんので、管理会社の言い値で決まるということです。
あんまり滅茶苦茶な請求をすると、訴えられるので、ちょい割高位に設定されているのが普通です。そのさじ加減は、業者の悪徳度によるということです。
水道光熱費が少し高いな…
家賃が安くても、水道光熱費は割高で結局同じことだった…ならいいですが、トータルでも割高で生活が圧迫されている…なんていうこともあり得ますよね。
契約の際には、隠し家賃にも十分に気を付けてくださいね。
今週のお題「卒業」
以上、千日のブログでした。
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