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コンピューター囲碁ソフト 強さ競う世界大会
3月20日 18時40分

コンピューター囲碁ソフト 強さ競う世界大会
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先週、アメリカのIT企業グーグルが開発した人工知能が囲碁でトップレベルのプロ棋士に勝利し話題となりましたが、20日、コンピューターの囲碁ソフトの強さを競う世界大会が東京で開かれました。
先週、グーグルのグループが開発した囲碁の人工知能「AlphaGo」が人間のトッププロに勝利し、世界的な話題となりました。こうしたなか、20日、囲碁ソフトの強さを競う世界大会が東京の大学で開かれ、6つの国と地域から過去最多の31チームが参加しました。
大会には「AlphaGo」は参加していませんが、去年から囲碁の人工知能の開発に乗り出したアメリカのIT企業、フェイスブックのチームが初出場しました。決勝は、そのフェイスブックの「darkforest」と、過去2回優勝している日本の強豪ソフト「Zen」の一騎打ちとなりました。
対局は互いに激しい攻めを見せる熱戦となりましたが、最後は「Zen」が勝利し優勝しました。
「Zen」を開発した加藤英樹さんは「どのソフトも強くなっていて、なんとか勝てました。グーグルの強さの理由はあまり分かっていないが、それを上回るものを目指していきたい」と話していました。
また、準優勝となったフェイスブックの田淵棟さんは「グーグルの達成は人工知能研究にとって偉業だと感じている。私たちは新参者だが今後も開発を進め、囲碁だけでなくさまざまな分野に応用したい」と話していました。

「AlphaGo」に勝てるソフトを

「Zen」は今、日本の人工知能の分野で大きな注目を集めています。今月1日、国内の人工知能の研究者やIT企業などが記者会見を開き、グーグルの「AlphaGo」に勝てる最強の囲碁ソフトの開発をオールジャパン体制で進めていくと発表しました。
その中核となるのが「Zen」です。インターネットの動画配信で知られるIT企業「ドワンゴ」が研究設備を提供し、「AlphaGo」で使われた、コンピューターにみずから解決策を模索させる最新の技術を駆使して「Zen」を改良していくことになっています。

「生活に身近な分野への応用期待」

大会の主催者で人工知能研究が専門の、電気通信大学の伊藤毅志助教は「人工知能の研究者にとって強い囲碁ソフトを作るのは大きなテーマとなってきました。人工知能の技術は、すでにルート探索や翻訳などの技術に応用されていますが、今後、囲碁ソフトの研究を通じて、生活に身近な分野にさらに応用されていくことを期待しています」と話していました。

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