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巨人 公式戦で勝った際“祝儀”の慣習
3月14日 13時44分

巨人 公式戦で勝った際“祝儀”の慣習
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プロ野球、巨人は、昨シーズンまでの公式戦で試合に勝った際、試合前の円陣で声出しを担当した選手にほかの選手が祝儀として現金を出す慣習があったことを公表しました。現金をやり取りするこうした慣習は誤解を招くおそれがあるとして、去年秋に野球賭博問題が発覚してから禁止したということです。
巨人によりますと、この慣習は、4年前の平成24年5月から始まり試合に勝った際、試合前に投手陣と野手陣がそれぞれで組む円陣で声出しを担当した選手にほかの選手が祝儀として5000円を出していたということです。受け取る金額は最も多い場合で8万円ほどだったということです。また、試合に負けた際は、声出しを担当した選手がほかの選手に1000円ずつ払っていたということです。
これについて、巨人は、「選手が試合に積極的に関わっていこうと始まったもので、幸運を呼び込んだ声出し役に祝儀を出すという験担ぎの意味があった」と話し、チームの士気を高めるための慣習だったと説明しました。
そのうえで、試合の勝敗を予想するものではなく野球協約で禁止されている賭博行為にはあたらないが、誤解を招くおそれがあるとして去年秋に野球賭博問題が発覚してから禁止したということです。

一方、ほかの11球団は、いずれも「こうした慣習がチームで行われていると聞いたことがない」「把握していない」などと答えています。

野球賭博調査委 「賭けには当たらない」

巨人の選手たちが、昨シーズンまでの公式戦で祝儀として現金のやり取りをしていた慣習は、野球賭博問題の調査委員会も去年秋の調査で把握していました。報告書では、具体的な行為までは明らかにしていませんでしたが、「勝敗を予想するものではなく賭けには当たらない」としていました。
調査委員会の大鶴基成委員長は、14日改めて取材に応じ、プロ野球選手としては、やり取りする金額も少なく負けにつながるプレーをする選手がいるとも考えにくいとして、巨人の慣習が八百長や賭博行為を禁止した野球協約に違反していないという判断は変わらないという考えを示しました。

熊崎コミッショナー「緊張感を持たないとファン裏切ることに」

巨人の選手たちが公式戦で、祝儀として現金のやり取りをしていた慣習について、プロ野球の熊崎勝彦コミッショナーは「調査委員会が出した八百長や野球賭博を禁止した野球協約に違反していないという結論は、正しいと考えている」という見解を示しました。12球団に対しては、ことし1月、賭博に当たるかどうかを問わず、野球に関連した金銭の受け渡しをしないよう求める通達を出していますが、「ファンも見ている円陣が関係していたことは許されないことで、緊張感を持たないとファンを裏切ることになる」と述べ、指導の徹底を改めて求めていく考えを示しました。

鈴木スポーツ庁長官「自分のプレーに集中を」

プロ野球の巨人に、試合に勝った際、試合前の円陣で声出しをした選手に祝儀としてほかの選手が現金を出す慣習があったことについて、スポーツ庁の鈴木大地長官は14日午後、文部科学省で取材に応じ、「去年のNPBの調査では、野球賭博に当たらないと結論づけられたと聞いている。ただ、自分のチームの試合に対して金品のやり取りがあったのはあまり好ましくないことで、誤解を生みかねないことでもあるので、チーム一丸となって誤解を生むことがないようにしていただきたい」と述べました。
また、巨人が“験担ぎ”としている点について記者から質問され、「アスリートとしては勝敗や自分のプレーでベストを尽くせるように集中するほうが個人的にはいいと思う」と述べました。
さらに、NPBや巨人が「少額のため敗退行為や八百長にはつながらず賭博行為に当たらない」と説明している点について見解を問われると、鈴木長官は「お金の感覚は人によるので、そういう判断をしたと思うが、なんとも言えない」とことばを濁しました。

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