報道ステーションが、安倍政権をナチスにたとえる特集をやったらしい。古舘キャスターがワイマールまで行ってご苦労様だが、歴史家には一笑に付される陳腐な話だ。ワイマール体制の崩壊した最大の原因は左翼が強すぎて分裂したことだが、日本の左翼はもう絶滅寸前だ。
ただテレ朝のような劣化左翼が、安倍政権の強さを恐れるのは無理もない。第1次安倍内閣は1年余りで崩壊し、第2次内閣も発足した当初はいつまでもつか危ぶまれていたが、今や「安倍一強」といわれるほど強くなった。
この原因を、本書は伝統的な自民党システムを脱却した政治的イノベーションに求めている。その先輩は小泉内閣だが、これは首相の個性に依存した「個人商店」だったため、それを受け継いだ安倍氏にはまねできなかった。今回はその反省にもとづいて、菅官房長官が官僚を直接統治するシステムになっているという。
彼の権力の源泉は、公務員制度改革でできた内閣人事局だ。これを官房長官がコントロールして各省庁の幹部人事を動かし、これまで族議員がやっていた省庁間の調整を首相官邸のプロジェクトチームがやる。民主党政権がかけ声だけでできなかった意思決定の政府への一元化を実現したのだという。
続きは3月21日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンでどうぞ。
ただテレ朝のような劣化左翼が、安倍政権の強さを恐れるのは無理もない。第1次安倍内閣は1年余りで崩壊し、第2次内閣も発足した当初はいつまでもつか危ぶまれていたが、今や「安倍一強」といわれるほど強くなった。
この原因を、本書は伝統的な自民党システムを脱却した政治的イノベーションに求めている。その先輩は小泉内閣だが、これは首相の個性に依存した「個人商店」だったため、それを受け継いだ安倍氏にはまねできなかった。今回はその反省にもとづいて、菅官房長官が官僚を直接統治するシステムになっているという。
彼の権力の源泉は、公務員制度改革でできた内閣人事局だ。これを官房長官がコントロールして各省庁の幹部人事を動かし、これまで族議員がやっていた省庁間の調整を首相官邸のプロジェクトチームがやる。民主党政権がかけ声だけでできなかった意思決定の政府への一元化を実現したのだという。
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