「5億円」の重み-。日本銀行大分支店(大分市長浜町)に、使用済み紙幣5億円分の細断片を使った府内城の模型がお目見えした。支店改装に伴い休止していた一般向けの支店見学の3月再開に合わせて、「城マニア」の職員が約半年かけて作った。
【写真】アール・デコ調の豪華船内にうっとり
中心となったのは屋比久健総務課長(39)。1640年ごろ、幕府が命令して描かせた絵図を基に制作した。高さ約1・3メートルで、細断した紙幣を厚紙に貼り付け、内部にも細断片を詰めている。天守閣のしゃちほこには1000円札を使うことで色を変えるこだわりようだ。
屋比久課長は、全国出張の合間を縫って各地の城跡を訪ねるほどのマニア。見学再開の目玉をつくろうと模型づくりを思い立った。「城は地域のシンボル。模型が、大分の歴史に思いをはせるきっかけになるとうれしい」。かつて小藩が多くあり、多様な城跡がある大分の勤務は「たまらない」という。「今後じっくり楽しむため、中津城と佐伯城はまだ訪ねていません」。
一般向け見学再開は22日から。平日のみで、10~20人のグループ単位での申し込みが必要。
西日本新聞社
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