【上田二朗 サブマリン斬り】
みんなが順調な仕上がりを見せて25日を迎えようとしているなか、1人だけ気になるのはヘイグだ。一回、内外と揺さぶられ、やや内角寄りの直球にバットが動かず見逃し三振。三回は外角高めの直球をとらえきれずに一邪飛。ともに決して難しい球ではなかった。
胸元を攻められたり、外角に逃げる変化球を多投され、打席で戸惑っている印象を受ける。日本の投手の新外国人に対する攻め方の基本パターンだが、昨年まで在籍したマートンは外角の球を見極めて、強振せずに右翼へ流すテクニックを兼ね備えていた。ヘイグも練習を見る限り、広角に打つタイプ。まずは日本の投手の配球パターンを、きっちり頭と体にたたき込むことだ。
左打者が多い打線だけに、戦力として貴重な存在。打線、いや、チームの浮沈を大きく左右するといっても過言ではないだけに、首脳陣も気が気でないだろう。 (サンケイスポーツ専属評論家)