【コラム】日本が手助けした韓流

 「韓流」が欧州に広まり始めた時期には、日本の貢献が少なからずあった。日本のアニメやJ-POPにはまっていた欧州の若者たちが、日本のテレビや雑誌を見ていて、韓国に関する情報に接した。ドラマ『冬のソナタ』で「ヨン様」ブームが巻き起こったとき、欧州の日本マニアたちも韓国ドラマに関心を持つようになった。K-POPが欧州に広まったのもまた、日本の貢献があった。

 韓国の歌手BoAが日本でデビューしたのは2001年だった。その翌年にはオリコンチャートで1位に浮上し、年末のNHK紅白歌合戦に6年連続で出場、K-POPブームを主導した。韓日関係が冷え込む直前の2011年には、東方神起や少女時代、KARAも紅白歌合戦に出場した。同年4月、フランス・パリで欧州初のK-POPのコンサートが開かれた背景に、日本の韓流ブームがあったということは否定できない。当時、コンサートホールを埋め尽くした約1万4000人の欧州の若者たちは、スーパージュニアや少女時代のダンスをまね、韓国語で歌も歌った。こうして西洋に韓流ブームが巻き起こった。

 日本が韓国の隣に位置しているという事実は、韓国にとって否定的な出来事を多くもたらした。古くは壬辰倭乱(じんしんわらん、文禄・慶長の役)、そして前世紀には強制併合という侵略の歴史があった。だが、日本が隣国だということ自体は、必ずしも否定的なことばかりではない。日本は東洋で唯一、西欧諸国が先進国として認める国だ。韓国がその隣にあるという事実は、地理的な利点にもなり得る。これを最大限活用できるかどうかは結局、韓国の力量に懸かっている。

李漢洙(イ・ハンス)文化部次長
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