毎夜ごと酒のあてを探してインターネット界隈をぶらついて居るんですが、先日もビール片手にユーチューブをふらついておったら、ふと目にとまったのがコレ。
イントロのエディこと三柴理さんのキーボードで心臓を丸ごと鷲掴みにされた後、オーケンの毎度おなじみのヘロヘロな台詞回しで失笑。
・・・・と。
久々にハマッて。
いや、筋肉少女帯や特撮なんてのは、もう随分大昔前に聴いていてCDも何枚か持っていたんだが、ちょいと荷物を整理する必要があった折に、すべて売ってしまったんですな。あーなんて勿体無いことをしたんだろうと、過去の己の愚行を呪いながら、その夜はすっかりオーケンナイトと化してしまい、勢いヌンチャクを振り回し似てないブルースリーの物真似をしつつヘッドバンキングに励んだんで、酒の回りも余計に早く、足元を忘れ天地無用を佐川急便バリに無視してサマーソルトキックを華麗に天井へ炸裂・・・んじゃなかった。ただ単に滞空時間二秒ほど地面すれすれにスッコロンで、そのまま意識を失うかの
ように眠って、目が覚めてみりゃアータ。あたくしは、酷い筋肉痛と、それ以上に酷い頭痛に襲われて、もう仕事どころの話じゃありませんでしたね。
いや、音楽の力とはかように・・・恐ろしい。とくに音楽と酒がおりなす相乗効果ときたらまぁ、全く魔ですな。
さて、先に上げた『サンフランシスコ』は、特撮の演奏なのです。特撮ってのは、筋少を辞めたオーケンこと大槻ケンジが立ち上げたバンドで。
1999年に筋肉少女帯を脱退した大槻は、古くからの盟友といえる内田雄一郎・三柴理と共に新たなバンド特撮を立ち上げる。オーディションでCOALTAR OF THE DEEPERSのギタリスト、NARASAKIを採用。ドラマーはNARASAKIの紹介により有松博に決まる。メンバー全員がそろったのはプリプロダクションの当日であった(余談だが、大槻は当初、有松博の刺青が怖いと言って加入を渋っていた)。[2]
ギターのナラサキ君(赤い髪の人です)という人は、この特撮におけるキーパーソンで、この演奏でもカッコいいラウドなギータを聞かせてくれますが、しかし、やはり『サンフランシスコ』は本来筋少の曲であり、故にハードロックよりのサウンドが恋しくなる・・・ってことで、下。
相変わらず、オーケンの台詞回しは失笑。でもそれが最早芸であり、味。ミズカラのギタープレイを「お城を建てるような・・」と称した橘高文彦氏のゴリッゴリ・・メタリックな早弾きギターソロ。ウッチーこと内田雄一郎氏のでんでろと地を這うようなベースプレイ!!リズムギターのおいちゃんこと本城聡章氏は裏方に徹しつつ、実に存在感がある。
この、サンフランシスコという曲は、こんな曲だったのに・・・
笑っちゃう。
かわいい。
すんごい、一生懸命な若かりし日のオーケンが、なんか可愛い。
これも、味があるっちゃある。ってか、多分すごいプリミティブにオーケンだよね。サウンドもすっごいスカスカのニューウェイブだし。ヘロヘロなシンセが時代を象徴してる。
あと久々に聞いてゲラゲラ笑ったんが、『サンフランシスコ』の後の、『高木ぶー伝説』。完全に町田町蔵、INUの『メシ喰うな!』じゃないですか。
これね
メシ喰うな Meshi Kuuna - INU (1981)
それからこっち
こっちをみると、メシ喰うな感はだいぶ後退してて・・・てか普通にコッチらへんがフォーマットとしてあったから、あんま気づかんかった。
そういえば、オーケン『メシ喰うな』もカバーしてるよね。昔はユーチューブで聞けたけど見当たらなかった。そういえばオーケンてオザケンの『天使たちのシーン』もすっごい蠢く感じでカバーしてたし、ほんと一貫性が無いと思いつつ、よく聞くと、すっごい一貫性がある。
筋少と特撮の好きな曲をちょっとはっつけてみる。
最高すぎる、酔っ払いの妄想ネタみたいな歌詞が超ラウドで酔いどれたサウンドに導かれ・・・唄われている内容は、相変わらず、オーケンのダサ苦しい中二病っぽい独白。
「あなたが、希望と認識している最後のものは、本当は絶望であるのかもしれない」
「あなたは、目の前にあるものだけを信じ、その裏にある本質を見出そうとはしなかった」
うあわ。
でも素敵。
あいやいや。
絶望先生の『林檎もぎれビーム』
しっかし、見てくれから何から全くバラッバラな四人が、全くバラッバラなまま、お互いを許容しつつ自己主張して成立する筋肉少女体って、全くすごいバンドですよね。