【動画】安全保障関連法の成立から半年、京都市と名古屋市で集会やイベントが開かれた=加藤諒、小川智撮影
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 安全保障関連法の成立から半年となった19日、関連法に反対する市民らの集会が東京・日比谷野外音楽堂であり、約5600人(主催者発表)が集まった。

 法施行が今月29日に予定されるなか、「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」が主催した。市民団体「平和フォーラム」代表で実行委メンバーの福山真劫(しんごう)さん(68)は、野党の選挙協力の動きを評価した上で「参院選で改憲勢力による3分の2の議席確保を阻止する枠組みができた。あとは我々がどう闘うかだ」とあいさつ。高校生グループ「T―ns(ティーンズ) SOWL(ソウル)」メンバーの高校2年生、あいねさんは「家族や友人に安保法制の危険さを伝えることが大切。政権側が(改憲に必要な)議席の3分の2を取ったらどうなるか。次の参院選は重要」と訴えた。

 民主党の枝野幸男幹事長や共産党の小池晃政策委員長も参加し、枝野氏は「それぞれの暮らしの中で皆さんの怒りを広げてほしい」と呼びかけた。参加者は集会後、銀座でデモをした。(佐藤恵子)

■京都大学にSEALDs

 京都市左京区の京都大学では、「安保関連法に反対するママの会@京都」が「民主主義は止まらない 国会の内と外で」をテーマとしたトークイベントを開いた。学生団体「SEALDs(シールズ)」の中心メンバー奥田愛基さん(23)らを招いて話し合い、参加者約270人が聴き入った。(沢木香織)

■名古屋では2800人参加

 名古屋市中区の白川公園では主催の愛知県弁護士会によると約2800人が参加。参院選へ「市民も力の結集を」という声が上がった。

 5月で18歳になる愛知県の私立高2年の女子生徒は昨夏に広島市の平和記念公園を訪れた経験を語った。「平和は守ろうとしないと簡単になくなる。若者のための政治がされていない。自分の考えと一番近い党を選ぶのが選挙だと思います」

 2歳の子を持つ主婦の新美加寿奈さん(37)は「ママの会@愛知」のメンバー。同じ考えの候補者を国政に送ろうと各党と意見を交わす。「それぞれの市民団体が培った経験を共有し、大きな力を作っていきましょう」と呼びかけた。

 岐阜市では約1千人(主催者発表)が参加。4野党が参院選の岐阜県内での共闘を初めてアピールした。

■福岡は「リメンバー9・19」

 九州でも長崎、大分、宮崎などで反対集会があったほか、福岡市では県弁護士会主催で約700人が廃止を求めて繁華街を行進した。

 福岡市の行進には、予定の3倍以上の市民が集まった。安保関連法が成立した日を忘れないため、「リメンバー9・19」と書かれたプラカードを掲げて歩いた。

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