3/18/2016

[&] UX Days Tokyo 2016 - Daniel Burka



UX Days Tokyo 2016
5日間でプロトタイプと試作品を設計する方法
Daniel Burka
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東京にこれて大変うれしく思っています。
これまでの登壇者の方もすばらしいスピーチでした。
ダニエルブルカと申します。@dburka です。
トーク中も、ぜひスピーチの内容についてツイートしてください。

GV ベンチャーキャピタルですが、
セコイヤみたいなものですが、
Google から4億ドル頂きまして、Uber や Nest に投資していたり、
2-3名の企業から、300社ほど投資しています。

投資先の会社とも仕事して、Googleのプロダクトそのもののデザインは
していません。

1年ほど前ヨーロッパでも投資するようになりました。
イギリスで現地のデザイナーにとって何が大事なのか?
アメリカを押しつけないように、一週間で40人くらいの
デザイナー、起業家と話しをしました。
コーヒー片手に、
「デザインというと何を考えますか?」
非常に興味深かったのは、
試験されているような気落ちで
「デザインはブランドというもので....」
イギリスは非常にデザインを重視しています。
美しい見た目でないといけませんねと表面的な
デザインの話しが多く、少しだけ使かっての話しもありました。

ビジネスパーソンとしてどんな心配事がありますか?と言うと、
見た目にもリラックスして、話しをし始めます。
例えば、事業状の課題、市場の難しさ、
製品の課題、新しい機能が受け入れられるかどうか?
従業員の採用や、人材をかかえることの難しさ、
デザインはそういうことも手伝えるのですよ!というと、
大変興味を持つようになりました。

デザインは発言権を得られるようになりました。
日本でも発言権があればと。
デザイナーというのは物作りを役員や経営陣に対して
もたらすことができる。
色とかはそれほど重要ではないと思われることもあり、
無駄にしてしまっている状況がある。

おおきなリスクについてはなして いきます。
大きなチャンスにもなります。

製品の作り方自体がリスクになりえます。
仮説をたてて、できるだけ早く作り、市場に投入し、成果を計る。
実際には、おおきな欠陥をかかえています。
一つのアイデアを試験するときに、仮説にもとづいている。
作るの時間がかかる、発売する時点で、
製品を止めることはもう難しくなってしまう。
製品の購入をキャンセルするのは難しい、
機能について決断するのは難しい、
統計だけでは上手くいくのか、うまく行かないのか難しくなる。
後戻りができなくなってしまう。

GVのデザインチームのやり方、5日間で実施する
デザインスプリントについて。

gv.com/sprint に英語ではありますが、手順書を公開しています。
アメリカで2週間前に発売開始した本があります。
日本語でも翻訳版が出る予定です。

NY Times のベストセラーになったという朗報が届きました。

スプリントを説明する時に、
100のプロジェクトを様々な会社でやってきました。
とても良い例を紹介します。

savioke というカリフォルニア州のサービス業界のロボットです。
ホテル用のロボットを作っています。
ホテルはこんなふうな状況に放っていない。
チェックインチェックアウトのピーク時間があります。
フロントにその時間にお願いしても、対応するのが難しくなります。
そこで savioke はロボットを作ることになりました。

だいたい、ホテルの客室に配達している様子です。
丁度1台目のロボットが、カリフォルニアのホテルに、
本当のロボットを本当のお客様に配達するということが
計画されていました。安全面だけでなく、気に入ってくれるかを
心配していました。

リスクとチャンスを試すスプリントです。
そのためには、適任者を8名ほど選んでいく必要があります。
デザイナー、エンジニア、ソフトウェアの担当者、
ロボットの専門家、CEO, COO にも参加してもらいました。
これはとても重要なんです。

時間の制約を設定していきました。
短期間の締め切りを作っていきます。
時間の制約をもうけることで生産性を上げることができます。

月曜日、何をするのかを決める前に、
金曜日、実際にお客様が使うということを決めてしまいます。
お尻に火がついた状況になるわけです。

誰を金曜日に呼ぶのか?
具体的な募集をかけていきます。
この時に、ある特定の人を選びます。
ホテルに行ったことが無い人を選びません。
ビジネスで毎週行く人も、忘れ物をしないので選びません。
年に3、4回ぐらい、Craigslist で募集しました。
募集の際に20くらいの質問をして、そこで選考しました。

サビオの場合、4つのユーザーエクスペリエンスを設定しました。
まず最初のホテルに入ってきてロボットに出会う、
自分の部屋に入って、歯ブラシを忘れたと気付いて、
「歯ブラシを届けてくれますか?」と言うと、
ロボットがドアのところまで来る。
スケッチで示すと、チャンスはあるけれど、
リスクもあることがわかりました。

一番大きなリスクと考えたのは、ロボットの振る舞いです。
ロボットに個性があると思われる人がいます。
ただ単なる物体か、人間に見えればいいのか?
サビオのロボットはウォーリーのような頭の良いロボットではありません。
人々の期待を低くしておかなければいけません。
それで、機会が走って動くだけでいいのか?と考えました。

ロボットの個性がどのくらいで良いのか考えました。
一緒に写真を撮りました。ロボットでセルフィーを撮った瞬間です。

個性を持たせるのがリスクでした。
ロボットが廊下を動いていて、あるものを部屋に届ける時に、
それを評価する時に、何を評価するのか、
あえてブレインストーミングしませんでした。
ブレインストーミングすると、一番声の大きい人の意見がとおってしまうので、
一人一人、個人で作業してもらいます。

一人一人がいろんなソリューションを考え、
いくつものソリューションを考えます。
コンサルタント会社みたいに聞こえるかもしれませんが、
民主的に決めるのではなく、投票で決めるのです。
自分がいいと思ったところにシールをはり、
一番人気のあるアイデアが目で見えるようになります。

普通は偉い人が決めてしまいます。
重み付けがある投票をしてもらいます。
専門知識も使って、地位のある立場をかんがみて重み付け投票も。

リスクも考えました。
顔はどうする?もともとチームとして関係無い
顔があると、話せると思ってしまう。
音はどうするのか?
ドアをノックするにはどうしたら良いのか?
おおきな変更をするのは大変。
ロボットがはダンスできる?

3日かけて、スケッチを下記、
ユーザースタディは5人の人にお願いしました。

プロトタイプのキーとなるのは、出てきたアイデアを
正しい形でだしていく、
Keynote を使って、本ものの画面を作りました。
偽物ですけど、使うことができます。
InVision や Flinto も使いました。
非常に分かり易くなります。

ミドルオブフェデリティと読んでいる、
紙のプロトでもなく、動くプロトタイプでもなく、
実際のものに近いけれども、ユーザーがなんとか
使えるものだと思ってもらうもの。

Keynotopia のテンプレート部品を使いました。
Sound エンジニアに、音をつけてもらいました。
私はインタラクションをつけました。

それをロボット専門家と一緒に作業しました。
そして、プレステコントローラで、自走しているように
見せて、影から隠れてコントロールしました。

ソフトは、ある程度ためせます。
画面上のタイミングも重要です。
フィードバックも重要です。
ロボットを利用するかどうかはこれにかかっています。

簡単なロボットダンスでもお客様は喜ぶのではないか?
コンシェルジュがやるようなことをいろいろ試してみました。

全部タブレット上に表示されるように、
顔の形を表示するようにして、
どういった認知が得られるのか?
シンプルなことしかやりませんでした。

5人の方々のインタビューをやっていくことになります。
スマホやラップトップでのテストが多いですが、
今回の場合ホテルでやらなければいけないので、少し複雑でした。

マイケルマゴーレスというリサーチャーが全体を取り仕切りました。
書画カメラを使ったり、GoToMeeting を活用したりして、
チームで動画を共有するというコストがかからない方法で。

ホテルの環境ではもう少し複雑です。
ホテルの部屋の中で設置しました。
カメラをあちらこちらにカメラを置いて録画記録を残せるようにしました。

朝の9時、広告をネットで見て、メールで回答してきました。
全くしらない人とホテルの部屋に入るのは変なことで、
Google の社員証をつけて、物理的にあまり近づかないように
気をつけました。

実際のインタラクションをドアに設置されたカメラから見てきました。
結果は、ロボットを皆が気に入ってくれました。

ホテルに滞在して、歯ブラシを忘れたたどうしますか?
コンシェルジェに電話して、
これからロボットで送りますね?といって、
ある一人はまったく冷静で、ごく普通なことだと
思った人もいた。5人とも良い評価でした。

配達はうまくいきましたか?5件とも上手くいきました。
満足いくものなのか?会社にとって非常に大きな安心でした。
期待が高すぎるかと心配しました。
会話ができないと残念だと思わなかった。

ロボットの名前がわからず、何とよんでもわからなかった。
いくつかのユーザインタフェースは遅すぎた。

大きく安心することができました。
これも一つの例でしかありません。


キーノートで作成しました。
テストユーザーが触ってみえるくらい、最終製品なんだと思うわけで、
そうすると意見として言ってくれます。

Slack ともプロジェクトを実施しました。
いろいろな専門家ともデザインスプリントをやりました。
メンバーの選定にはより注意をはらって、
日本でもサービスを提供しています。
Agencies がコンサルタントとして提供しはじめました。
面白い可能性だと思います。

重要な点は?
適任者をチーム
時間の制限を儲ける
早期に展開
すぐに試験をし、
良く無いことがわかったら、すぐに捨てる、直す
早く信頼のおけるリサーチを行う
沢山の何が上手くいったかいかなかったかを調べる。

gv.com/sprint
日本でも数週間後に発売される予定です。

Q:非常にデザインが綺麗だと票を集め易い、
投票以外に良いアイデアを選ぶ方法はありますか?
組織の強い人に引っ張られてしまう。

A:アイデアが皆から出されるのだが、
もともとのアイデア、重要なアイデア、まあまあなアイデア、
悪いアイデアだったとしても試作してしまう。
二つのアイデアを競合させて、両方やってみる。
二つのプロトタイプを作り、
そういうやり方をすると、両方のやり方を試験することができ、
実際どうするのが良いのか?
偉い人にダメと言われたら、テストした証拠に対しては反論しにくくなる。

Q:モチベーションとか、チームメンバーのそれぞれが疲弊したり、
計画が無理がないように設計したり、一週間で作れるようにするために
チームで気をつけておくことがあれば。

A:どうやって一週間生産性をだして、疲れきらないには?
一つのやり方は、変な時間に働かせない。
AM10 から PM5 から7時間だけ、休みも沢山とるように。
もう一つフォーカスする、適切なものにフォーカスするのです。
一生懸命仕事するのではなく、スマートに仕事するのです。
パーフェクトなボタンを作るのではなく、
正しい場所にあり、まあまあなレベルまでもって いくのです。

毎週毎週スプリントやってはダメです。
スタートアップで、スプリントをやるのであれば、二三ヶ月に
一回、一番大きな一番難しい課題の時にスプリントをやるのです。
本当に難しい、本当に重要な時だけにやればいいのです。
継続的にやらせることは絶対にやりません。

たくさんお菓子をたべて、沢山休憩してください。

Q:どうスケジューリングしたら良いのか?サイクルを何回繰り返せばいいのか?
いつ開発に伝えればいいのか?

A:どういう風に会社にとりこんで、実際の開発をどうやっていくのか?
まず、予定を立てる時に、何をやるのかわからないままに、
四半期に一回予定しているいいと思います。
責任者に、一番のリスクでチャンスなのかを聞いていきます。
その時点での一番大きな問題をスプリントしていきます。

連続して、5日、予備日を用意しておいて、
再度スプリントやインタビューができるようにしておけば、
5日の後、通常の仕事のあと、3日間で最終的なものを固めることができる。
何度?というのは決まっていない。
Slack の時、プロトタイプのアイデアは酷かった、
もう一個のアイデアは完璧ではなかったので、
もう一度やって、方向性を見つけるためのもの。
機会を狭めることができれば、開発に移行できると考えられる。
良く無いアイデアで開発してしまう、無駄な時間を無くすことができる。

Q:実際、ワークショップとか、半日、一日の簡易版と、
5日間との違いと、短くやる時のデメリットは?

A:短いのでやる場合もあります。1日とか。
ただ、あまりにも圧縮してしまうと、ユーザーリサーチの時間が
無くなってしまい、自分たちで評価することで、
テストに1日あてると、本当のリサーチができる。

5日だと、いろんな発見があります。
ビジネスでどの立ち位置にあるのか、他のライブラリが
どう使われているのかがわかる。
FeDEX, UPSもロボットを使っているので、
思いついたことだけでなく、調べておくのた重要。

三ヶ月に一回、いろんな需要な問題を深く見てみる、
そして、本当の実際のお客様を対象に解決してみる。
他は短い期間でも良いと思いますが、
本当に大きな問題を深く見て行くと良いと思います。

1 Comments:

Anonymous 匿名 said...

書き起こし大変参考になります。

> GoogleDesingSprintの内容は会社からNGとなっていますのでご了承ください。
とのことですので、こちらだけは公開しないほうがよろしいのでは?

11:44 午後  

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