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 19日午前4時半ごろ、神戸市中央区加納町4丁目の2階建て建物に突っ込んだダンプカーを警戒中の捜査員が見つけた。建物は指定暴力団山口組から分裂してできた神戸山口組の傘下の暴力団事務所。兵庫県警は両組織による対立抗争事件とみて、建造物損壊容疑で調べている。

 生田署によると、ダンプカーはバックで1階玄関付近に突っ込み、エンジンがかかったまま乗り捨てられていた。周辺には積載されていた土砂が散乱。事務所には組員とみられる男性2人がいたが、近隣住民も含めて負傷者はいなかった。

 現場は阪急神戸三宮駅から約300メートル北の繁華街・三宮の一角。近くにある山口組直系団体の事務所前で先月下旬に両組織の組員約60人がにらみ合ったため、県警が24時間態勢で警戒していた。近くで飲食店を営む女性は取材に「市民も巻き込まれるかもしれないと思うと怖い」と話した。