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違法移民、トルコに送還で合意

ギリシャ・マケドニア国境の鉄製フェンスを破壊する難民ら=ギリシャ北部イドメニ郊外で2016年2月29日、福島良典撮影

 【ブリュッセル斎藤義彦】難民問題を巡り欧州連合(EU)とトルコは18日、首脳会議を開き、今月20日以降にギリシャ入りした「違法な移民」をトルコに強制送還することで正式合意した。実態的にはギリシャに渡った者を全員、トルコに送り返す内容で、欧州に難民が押し寄せている問題は収束に向かう。

     トルコの強制送還提案をEU首脳会議が17日に大筋で了承したのを受け、トゥスク欧州理事会常任議長(EU大統領)らがトルコのダウトオール首相と詳細を協議、合意に至った。

     EUとトルコは「密航ブローカーのビジネスモデルを壊すため、トルコからEUへの違法な移民の流入を終結させる」と宣言する。今月20日以降、「トルコからギリシャの島に渡った違法な移民を全員、トルコに送還する」ことで合意した。ギリシャが個別に審査し、難民申請の根拠がない者をEUの費用でトルコに強制送還する。EUは2日後を期限に設定することで駆け込み渡航を阻止し、違法移民の流入を早期に解消する意向だ。

     一方、強制送還が国際法違反だとの批判に配慮し、国連の協力で審査を行い、申請者の個別事情を考慮することを確認した。

     シリア難民については、トルコに送還されるシリア難民1人につき、トルコに滞在するシリア難民1人をEUが合法的に受け入れる。違法な渡航を思いとどまるよう促すのが目的だ。

     一方、EUは見返りに、トルコ国内にいる約270万人のシリア難民の学校設立など、2018年末までに30億ユーロ(約3700億円)を支援する。また、トルコ国民のEUへのビザ自由化を6月末までに実施。財政に関する加盟交渉を早期に開始する。

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