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【政治】

潜在待機児童5万人 厚労相明かす 国定義の2倍以上

 塩崎恭久厚生労働相は十八日の衆院厚生労働委員会で、希望する保育所に入れないのに待機児童とみなされていない子どもの数が、少なくとも約四万九千人に上る可能性を初めて明らかにした。厚労省は待機児童数を二万三千百六十七人(二〇一五年四月時点)と公表してきたが、潜在的な待機児童がさらに二倍以上存在することになる。

 厚労省は、原則として認可保育所に入れなくても認可外の保育所に入所できる場合、待機児童とカウントしない。

 こうした待機児童に定義されないケースとして公表されたのは、入所可能な施設があるのに、別の認可保育所などを希望している三万二千百六人(一五年度)。同様に、東京都の認証保育所など自治体が独自に設置する国の認可外の保育所に入ったケースが、一万七千四十七人(同)いた。

 これらのケースでは、希望する保育所以外では自宅や勤務先から遠くて入所を断念したり、無認可の保育所に入所できても費用の安い認可保育所への入所を希望する人などが多いと指摘される。本来は待機児童に含めるべきだとの意見が出ている。

 塩崎氏は「あらためて数字を集めている」と述べた。 (我那覇圭)

 

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