学歴詐称を公表したショーンKことショーン・マクアードル川上氏

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 学歴詐称を所属事務所のホームページ(HP)で公表した経営コンサルタントのショーンKことショーン・マクアードル川上氏(47)。学歴以外でも生い立ちをはじめ、会社の経歴、顔面整形…と新たな疑惑が次々と持ち上がっている。コメンテーターとしても活躍していた男の仰天素顔に共演者らはどんな目で見ていたのか。

 週刊文春の報道をきっかけに発覚した売れっ子コメンテーターの嘘。

 米テンプル大学卒業やハーバード・ビジネス・スクールでのMBA(経営学修士)取得など学歴詐称のほか、米国に設立したとされるコンサルティング会社の経営実態にも疑惑が浮上。高校時代の面影をまったく残さないハーフ風の顔立ちに整形手術を受けた疑いもかけられている。

 この急展開に驚きを隠せないのが、ショーン氏と同じ番組に出演していた同僚コメンテーターたちだ。

 番組で共演経験のある経済評論家の荻原博子氏は、その印象について、「すごくいい印象を人に与える人だな、と思った」と振り返る。

 「人当たりが非常によかったのが印象に残っている。人の話をよく聴いて腰も低く、笑顔を絶やさない。自己主張もあまりせず、専門家によくいるこだわりが強いタイプではなかった」

 ただ、ショーン氏の専門分野とされる企業問題や経済についての話題では首をかしげる場面もあったという。

 「雰囲気から外資系証券の方かなとも感じたけど、あれっと思ったのが、言っていることが専門的じゃないな、と」

 それでも「声はすごくよくて、いかにも英語をしゃべれそうな雰囲気で、あの見た目でしょ。日本人は外国人コンプレックスが強い。MBA取っていい男で声もいい…となったら思考停止になって相手に疑いを持たなくなるのかもしれない」と振り返る。

 ショーン氏がレギュラー出演していたフジテレビ系情報番組「とくダネ!」で、コメンテーター陣に名を連ねる経済アナリストで獨協大学経済学部教授の森永卓郎氏は、「共演はしていないが、『使う側にとって使い出のいい人なんだな』と思っていた」と語る。

 同業者としてその姿勢に疑問を持つことはしばしばだったとし、「彼は基本的に自分の意見を何も言っていない。司会者に振られた話題を言葉を変えて繰り返すだけで、独自の理論などにもとづいて話をしたことはないはずだ」と指摘する。

 「今は番組の思惑を外れて主張する人は起用しにくい。下手をすれば視聴者からクレームがきたり、BPO(放送倫理・番組向上機構)に訴えられたりする。その点、彼は変なことを言わず、スタッフの意図通りにおさまるから起用しやすかったのでしょう。イケメンというのもあるけど、それで重宝されてたんじゃないですかね。まさに今の時代が生み出したスターという感じでした」(森永氏)

 スマートな物腰と舌先三寸でお茶の間の人気者になったショーン氏。だが、同業者は、嘘で塗り固めた言葉の空虚さに気づいていたようだ。