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【プロ野球】

広島、ロッテ、楽天でも金銭 7球団に拡大…「声出し」行為

2016年3月18日 紙面から

 広島、楽天とロッテは17日、昨季まで試合の勝敗によって選手間で金銭をやりとりする「声出し」行為があったと発表した。いずれも試合前の円陣で声を出す選手と囲む選手たちとの間で金銭の動きがあったという。すでに巨人、阪神、西武、ソフトバンクが認めており、半数を超える7球団に拡大した。

 広島は鈴木清明球団本部長が東京都内でセ・リーグ臨時理事会に出席後、取材に応じた。「5連勝以上した試合の声出し役に1軍野手10数人が一昨年まで1人1000円、昨年は1人1万円をご祝儀として渡していた。縁起を担ぐ世界なので。4〜5年前にはあった気がする」と説明。

 負けても声出し役が他選手に金を払うことはなかったといい、金額が10倍に増えた理由は「頻繁にないことなので」と語った。2014年は6連勝が1度だけだったが、昨季は5連勝以上が3度あった。

 楽天は一昨年の交流戦で1軍の野手が声出し役に1人1000円を払っていた。球団によると、いったん選手が受け取ってから選手会費に回され、個人での使用は確認できなかったという。

 ロッテは13年途中から昨季の前半戦まで「声出し」担当の野手が最初の試合で1万円を拠出。「祝儀」ではなく、勝ち続けても新たな負担はない。プールした現金も個人が受け取るのではなく、最長の連勝を記録した野手が所属する「内野手会」や「外野手会」のオフの懇親会費用に充てていた。

 これらの問題について、日本野球機構(NPB)調査委員会の大鶴基成委員長は「巨人軍と同様に(八百長を禁止する)野球協約177条1項6号には該当しないと考えている」との見解を示した。熊崎コミッショナーは野球協約違反でなくとも野球賭博につながる可能性があるとして、1月29日に野球に関する選手間での金銭授受の全面禁止を通達。判明した全球団も通達後にやりとりは行われていない。 (小林孝一郎)

 

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