【巨人】岡本、開幕三塁当確!11戦ぶりマルチ、課題守備クリア

2016年3月18日6時0分  スポーツ報知
  • 3回無死、左越えに二塁打を放った岡本
  • 3回無死、岡本は涌井(左)から左越えに二塁打を放つ

 ◆オープン戦 ロッテ2―0巨人(17日・QVCマリン)

 巨人の岡本が、ついに開幕スタメンに当確ランプをともした。3回先頭で、ロッテの開幕投手・涌井からフェンス直撃の二塁打を放ち、課題の守備でも再三、軽快なグラブさばきを見せた。オープン戦はあと3試合あるが、ヤクルトとの開幕戦(25日・東京D)では「8番・三塁」での先発出場が決定的となった。すでに開幕ローテ入りが内定している先発の田口は6回1失点と好投。26日の開幕2戦目での登板が有力だ。

 あと10センチだった。岡本の打球は、左翼フェンスの最上部にぶつかった。「練習ではうまく打てていて、やっと(試合で)ヒットが出てきたのでよかったです」。3回先頭、マウンドに立っていたのは相手エースの涌井。フルカウントからの低め直球を、バットの先ですくい上げた。

 周囲を納得させるだけの結果が欲しかった。試合前までのオープン戦成績は、51打数8安打3打点。「僕にとっては、初めて対戦する投手ばかり。どういう投手か、先輩たちに(投手の特徴を)聞きながらやっています」。涌井は、力感を抑えて多彩な球種を低めに集め、ゴロを打たせる投球スタイルが基本。情報を基に初対戦を制した。8回には南からも右前打。1日・日本ハム戦(札幌D)以来、11戦ぶりのマルチ安打と気を吐き、08年の坂本以来となる10代での開幕スタメンを手中に収めた。

 新時代のスター候補生。百戦錬磨のベテランたちからも後押しを受けている。同じサードの村田からは、捕球や送球技術、風向きによる飛球の追い方のコツも徹底的にたたき込まれた。三塁フェンス際の飛球の目測を誤って足を止めれば、「届くって言ってんだろ!」「すみません!」―。練習中でも、三塁はいつもホットコーナーだ。また、打てなくて落ち込んでいると、阿部から「なぁ、せんと君(岡本のあだ名の一つ)。打撃も晩酌と同じなんだ。とりあえず、一日一本!」と、度々ギャグ交じりに励ましてもらった。

 キャンプ序盤、井端コーチから「中学生」とまで言われていた守備も、十分に戦線に立てるレベルになっている。2回無死では、三遊間へのゴロに食らいつき、体を反転させながらランニングスローした。由伸監督は、岡本の開幕スタメンを左右するのは守備力と見ていたが、「『いいプレー』まではいかないけど、無難に守っていたね。スローイングも安定している」。課題をクリアしたと評価した。

 当然、ここからが大事になる。岡本は「打てなくても使ってもらって、そのおかげです。どうにかしようと思ってやっていました。変わらずにやっていきたい」。シーズンに入れば、期待値だけでは生き残れない。サク越えまでの10センチは、レギュラー定着への距離。岡本なら、一気に詰めてくれるだろう。(尾形 圭亮)

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