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 スマートフォンが操作できなくなり、画面に「罰金を支払え」などと表示される――。「ランサム(身代金)ウェア」と呼ばれるウイルスによる被害を愛知県警が確認し、18日発表した。スマホで、この種のウイルス感染の被害を警察が確認するのは全国で初めて。県警は「解除できるので安易に支払わないで」と呼びかける。

 県警サイバー犯罪対策課によると、14日に同県岡崎市の40代男性から「スマホの画面がロックされ、使えなくなった」と相談が寄せられた。「オンライン海賊行為防止法に違反した」などの表示が出て、ロックを解除するには、1万円分の電子マネー「iTunes(アイチューンズ)ギフトカード」を買って、そのシリアル番号を入力するよう誘導される。同課が解析したところ、ウイルスを検出した。

 男性のスマホは、基本ソフトに米グーグルの「アンドロイド」を使う機種。男性はサイトを閲覧中に、基本ソフトのアップデートを装う不正アプリをインストールしてしまい、感染したとみられる。同種のウイルスは、日本では数年前からパソコンでの被害が報告されている。

 セーフモードで端末を再起動し、不正アプリを削除すると、ウイルスを駆除できる場合もある。県警の担当者は「スマホでもウイルス対策ソフトを利用してほしい」などと呼びかける。削除方法は県警のホームページ(http://www.pref.aichi.jp/police/anzen/cyber/index.html別ウインドウで開きます)に掲載している。