世の中には2種類の人間がおります。実年齢より下に見られるやつと、上に見られるやつ。あ、年齢どおりってのもあるから3種類か。まぁ、2か3かはどっちでもいいんですが…
いま稽古中の落語『子ほめ』にはこんなくだりがありまして、
若者「タダで酒飲むええ方法はないですか?」
隠居「それやったら、相手の年を聞くんがええやろなぁ。『失礼ですが、あんさんのお年はおいくつで』とな。ほんで、相手が四十五とでも答えたら、『四十五とはお若く見える。どう見ても厄そこそこ。』とな。」
若者「へぇ〜、『どう見ても百そこそこ』なぁ。」
隠居「増えてどないすんねん。百やのぉて厄や。男の大厄は四十二。せやから3つ若こぉ言うたことになる。若こぉ言われりゃ気分がええから、『ちょっと、そこらで一杯』となるわけやなぁ。」
若者「なるほど!たしかに若こぉ言われたら気分がええわなぁ。」
落語はまだまだ続くんですが、昔から若く見られるというのは嬉しいことのようです。まぁ、人によるのか程度によるのか、若く見られても嬉しくない人もいるようですが。
わたしの場合、物心ついた頃から、年より若く見られたことはありませんで、言うなればベテランの老けキャラでございます。
幼稚園児の頃は、知らんおばちゃんに「どこの学校?」と聞かれ、
小学生の頃は「ランドセルが似合わん」と笑われ。
中学生の頃は床屋で
床屋「お客さん、お仕事は?」
私「…学生です。」
床屋「何回生なんです?」
私「中です。」
床屋「え?」
私「・・・中学生」
二人「・・・」
なんて気マズイ思いをしたり。
大学の頃は、初めて会った先輩に「自分、めっちゃ貫禄あるや~ん。もはや教授や~ん。」ってな具合に教授とあだ名をつけられ、翌年の新入生に、ホンモノの教授と思われたり。
・・・悲しくなってきた。
ほんで、結局何が言いたいんかというと・・・
ワシかて若こぉ見られたいんや!
うらやましいんや!!
はい、以上です。
ちなみに、初対面で実年齢より若く言ってくれる人がいたら、わたしはうっかりタダで酒を飲ませてしまうことでしょう。