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さて、いかがなものかと?

目に付いたキーワードで綴る思い付きブログ。時々愉快、たまに辛辣、そのほとんどが自己満足。

BABYMETALの新曲の歌詞がどう聞いてもお祭りの掛け声にしか聞こえない件

雑記

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BABYMETALがスゴイ! 何がスゴイかといって、デビューわずか数年で、ビルボード誌で特集が組まれるくらいの人気グループになったことが挙げられる。

ジャンルはヘヴィメタルとしているが、彼女らが歌うのはメタル系ではない。つい先日、所有ジェットの故障によりニュースにもなった、アイアン・メイデンとは似ても似つかないタイプの音楽だ。彼らはバリバリのメタル系バンドで、言わばメタルの教祖的存在だ。

 

BABYMETALが、4月1日(金)に世界同時リリースするニュー・アルバム、「METAL RESISTANCE」に収録されている楽曲の一つ、「KARATE」が話題になっている。

そのMPVを紹介しよう。

 

 

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海外のロックバンドは自家用ジェットを持っている。アイアン・メイデンのリードボーカル、ブルース・ディッキンソン(Bruce Dickinson)氏は、この機体を彼自らが操縦するというから驚きだ。

 

 

奇抜なファッションに身を固め、遠目には日本のアイドルにしか見えないが、近くへ寄ってもアイドルだった。余程、企画サイドのプロモーションが上手かったのか、今ではワールドツアーを行うまでになっている。

歌は満更悪くない。ヘヴィメタルには程遠いが、日本の若手歌手やアイドルに比べれば、断然上手いと言っていいだろう。少なくとも、聴衆を魅了するだけの何かを持っている。

日ハムの斎藤佑樹投手は、2010年に大学野球を制した頃は「持っている男」と騒がれたものだが、近頃は不調に悩んでいる。対してこのBABYMETAL、早々に消えるだろうとの周囲のアンチな期待を他所に、益々上り調子に息巻いている。当面、この人気は衰えることはないだろう。

 

 

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BABYMETALが、なぜ海外でこれほどまでの支持を得ているのかは未だに謎だ。ただ、音楽評論家や音楽雑誌の記者を、尽く自陣に引き入れているのは確かなようだ。

何がそこまでファンの心を掴んでいるのか? おキツネ様の神通力は、海を超えても効力を発揮するのか。そうとなれば、安倍晴明様様だな。

 

ギミチョコの歌詞を聞いた時は、戦後の焼け野原でGHQに物をねだる日本人の子供を思い出した。おそらく、この歌のバックグラウンドにはそんな皮肉が隠されているのだろう。世代交代を果たした日本で、当時の事など何も知らない子供が歌っているとはいえ、何か「ムカッ」っとさせられた。

海外のメタル系雑誌からはかなりの好評をもらっている。ビルボード(アメリカの週刊音楽業界誌)では、BABYMETALのニューヨーク公演後、「情熱と知性を感じる音楽だ」とか「これまでこれほど上手い日本人のバックバンドを見たことがない」との評価を受けている。

 

音楽系ライターからは、

「楽器も弾けず、グループ結成までヘヴィメタルを聞いたことがなかった彼女らの存在は、サブカルチャーと、多くの人が真面目に愛する音楽に対する侮辱である」と批判する一方で、ニューヨーク公演の観賞後には「BABYMETALが本物かどうかはさておき、若いファンたちが最終的に真のメタルファンになってくれるのなら、それも悪くはないだろう」

と評されている。早い話が、受け入れられたと見ていいわけだ。

 

だからといって、今後もこの波が続くのかといえば、それはどうにも予想できない。なにせ、リリースされる楽曲は全て日本語で歌われている。そこが、BABYMETALの他との差別化といえばそれまでだが、やはりサブカルチャーとしての側面は否めない。

はたして、流行の移り変わりが激しいアメリカ社会で、いつまで日本語でのヘヴィメタル(?)に需要はあるのか。今後の動向は、それこそおキツネ様にお訊ねするしかあるまい。

さらに、万が一にもドナルド・トランプ氏が大統領に選出されることにでもなれば、アメリカの音楽産業も米国一色になるかも知れない。ま、質の悪い冗談だが。

しかしながら、同等の歌唱力を持ち、ルックスの利いたアメリカ~ンなヘヴィメタル系の少女でも現れれば、BABYMETALの地位が脅かされないとも限らない。ただ、ヘヴィメタル=セイタニズム(悪魔崇拝)の公式が成り立つので、幼い女の子が気易く立ち入れる領域ではないことが、一つの救いにはなっている。そこに目を付けたプロモーターは、ある意味先見の明があったと言ってもいいだろう。

 

 

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ところで、今回リリースされた「KARATE」だが、PVはいつも通り奇抜で面白い。ところが、どうにも歌詞がいただけない。多くの人がこの曲を聞けば、何かと物議を醸すことだろう。

ここお江戸では、そろそろ三社祭の時期となるが、この曲もどことなく祭りを連想させる要素に満ちている。振付にせよ、バッグダンサーにせよ、空手と中国武術を混同していて見苦しい。せめて、掛け声だけでもそれらしくして欲しかったが、どう聞いても御輿を担いでいるようにしか聞こえない。

もちろん、空手を「KARATE」と表記することで曖昧さを演出しているのだろう。だが、もはやアメリカでも、空手は「KARATE」で市民権を得ているので、あのPVを見たKARATEバカ一代からは苦情が来るかもしれないな。無論、PV内の棒術は日本のものではない。ちょっとバカにしていないか?

 

とりあえず、BABYMETALは人気のバンド(?)ではある。両サイドの女の子も、メインボーカルの女のことはかなりの身長差があったが、それも少しずつ縮まって来ている。以前よりはかなりバランスが取れてきた。歌唱力も高まり、さらに磨きがかかるだろう。大人への過渡期に入ったのかな。

だが、いつまでも今のスタイルは続かない。大きく変革を要する時が来るはずだ。その時に、引き続き日本語でのパフォーマンスを維持するか、それとも英語をメインとするか、どちらかを選ばなければなるまい。英語で行えば即終わる。とは言え、日本語での公演には限界がある。さて、どうするかな?

 

バックバンドの良さでここまで来れたが、今後はそうも言ってられない。BABYMETALがADULTMETALになる時は、来るのだろうか?

 


BABYMETAL - KARATE (OFFICIAL)