何が「わたしたちは怒っている」だ。笑わせる

2016.03.16

 米カリフォルニア州弁護士でタレントのケント・ギルバート氏が先日、抗議の記者会見を行った『自称』ジャーナリストの面々に公開討論を呼びかけているが、その顛末があまりにもカッコ悪いのでちょっとご報告を。

 もともと田原総一朗氏や鳥越俊太郎氏、岸井成格氏ら6人が「私たちは怒っています!」という横断幕を掲げて、記者会見を行ったのが先月29日。

 彼らがキャスターを務めるテレビ朝日やTBSでもそのニュースは流れ、結果として大きく報じられるに至りましたが、私も現在テレビ大阪のニュースキャスターを務めている立場から

 「いくら何でも今回の田原氏らの主張はおかしい」

 と別コラムなどでも訴えてきました。

 繰り返しになりますが、問題だと騒がれている高市総務大臣の答弁は、ただの「法律にはこう書いてありますよ」程度の発言であり、全文を読んで問題がある発言とは到底考えられません。

 しかし、モノの捉え方はそれぞれ自由だと思います。なので抗議自体は私は賛同しないまでも、一定の理解を出来る範囲です。

 しかし、今回はケント・ギルバート氏を初め「放送法遵守を求める視聴者の会」が公開の討論会を呼びかけたところ……

 カッコつけて抗議会見を行っていたおじいちゃま方……完全にシッポを巻いて敵前逃亡です。

 なにこれ?

 なんのコント? これ?

 ジャーナリストは厳しい質問を政治家などに浴びせます。その分、当然風当たりも強いし批判も受けます。それくらいわかった上で、それでも日本のためを、未来の社会のためを思って発言し発信します。

 日本人が1億2000万人以上いる以上、色々な考え方があるのは当然のことであり、それらを公開で戦わせることによって視聴者や多くの一般市民が「自分の意見を持つ機会」を得ることが出来ます。そうやって民主主義国家は成熟していきます。

 あの垂れ幕を掲げていたおじいちゃま方は自分の言いたいことは言うし、怒ってるアピールだけはするのに、反対の意見に対しては逃げて反応すらしないのでしょうか?

 その姿勢はまずい。

 これはカッコ悪いです。

 あの時に垂れ幕を掲げていた『自称』ジャーナリストの面々は少なくともケント氏らの呼びかけには応じるべきです。それがジャーナリストじゃないんでしょうか?

 長谷川豊(Hasegawa Yutaka)

教えて!ウォッチ

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。