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 サッカーの日本女子代表(なでしこジャパン)を率い、10日に退任した佐々木則夫前監督(57)が18日、東京都文京区の日本サッカー協会で退任会見を開いた。「大切なリオデジャネイロ五輪の出場には至らなかったが、僕自身は満足し、女子を指導した11年は充実した経験ができた。これは僕の大きな宝物」と感慨深そうに語った。

 佐々木氏は2006年、男子の大宮アルディージャのユース監督からなでしこジャパンのコーチに転じ、07年末に監督昇格が決まった。08年北京五輪で4位になり、11年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で初優勝に導いた。12年ロンドン五輪、15年W杯カナダ大会は連続して準優勝。今夏のリオ五輪への出場を逃し、辞意を表明した。

 会見では、男性が女性を率いるのに難しさはあったかと問われ、「男性を指導するのとそんなに変わりはなかった。よろいを着て、肩ひじ張って指導したつもりはない」。逆に、「頼りなさそうな私によくついてきてくれた。選手たちの包容力、頼もしさを感じた」と選手への感謝の気持ちを表した。

 今後は「真っ白な状況」と言い、「どんな形でも女子サッカー、サッカー界に寄与したいと思っている」と述べた。