放課後等デイサービス(児童デイサービス)での仕事についてまとめてみた!

介護施設の一つに『放課後等(児童)デイサービス』という障がいのある子どもたちを支援する通所介護施設があります。
障がい児向けの学童保育と表現されることもある施設で利用者は年々増加しており、今後もニーズはますます高まっていくと言えるでしょう。
ここではそんな放課後等(児童)デイサービスで働くスタッフの仕事内容を紹介したいと思います。
放課後等(児童)デイサービスとは

『放課後等(児童)デイサービス』は、身体に障がいのある児童や知的障がいのある児童たちが昼間の一定時間に、日常生活における基本的な動作の指導や集団生活への適応訓練などを受ける児童福祉施設です。
以前は、就学児と未就学児を区別せず『児童デイサービス』として支援を行っていましたが、平成24年以降は就学児向けの『放課後等(児童)デイサービス』と未就学児向けの『児童発達支援』とに区別されるようになりました。
厚生労働省が推奨している放課後等(児童)デイサービス事業所の役割には
◆子どもの最善の利益の保障
◆共生社会の実現に向けた後方支援
◆保護者支援
があります。具体的な内容を要約すると、以下のようになります。
◆子どもの最善の利益の保障
小学校~高校に就学している障がい児に生活能力の向上に必要な訓練や、学校や家庭とは異なる環境での体験を通じて子ども一人ひとりの状況に応じた発達支援を行う。
つまり運動が苦手な子どもには身体を使った遊びや活動を促したり、人とのコミュニケーションが苦手な子どもには友人たちとの時間の共有を通して『楽しかった』という思い出を作ってあげたりとそれぞれの子どもにあった支援計画をもとに療養をする。
◆共生社会の実現に向けた後方支援
子どもたちの地域社会への参加を進めるために他の子どもも含めた集団の中での育ちをできるだけ保障する。一般的な学童・児童館と連携する。
◆保護者支援
保護者への支援として、『子育ての悩みなどに対する相談』『家庭内での療育などの支援』『保護者の時間を保障するための支援』の3つを行うことで子どもの発達に好ましい影響を与える。
つまり単に子どもたちを一定時間預かるということだけでなく、子どもたちの成長のサポートや保護者へのケアも行っていくのが放課後等(児童)デイサービスです。
放課後等(児童)デイサービスと一般の学童保育との違い

◆預かるのは障がいのある子ども
◆小学1年生から高校3年生までの幅広い年齢の子どもたちが対象
◆指導員の資格要件は特にない
◆子どもたちの送迎がある場合が多い
といった点が挙げられます。
放課後等(児童)デイサービスで働くことについて

そんな放課後等(児童)デイサービスで働くスタッフは、資格を所持しているのに越したことはありませんが無資格でも大丈夫ということなので、子育てが一段落した主婦の方や将来教育関係の仕事を目指している大学生の方など地元の人を中心にたくさんの子ども好きの方が働いています。
みよし市の放課後等(児童)デイサービス『おーけーさぽーと』で働くこちらの大学生は、大学では保育を専攻しているんだそうです。

放課後等(児童)デイサービスで働くことについて、
『話しかけてもなかなか答えが返ってこなかったり、うまくコミュニケーションが取れなかったり思うようにいかないことも多いです。でも一緒に体操したり遊んだり、一緒の時間を過ごしているうちに子どもたちが元々できなかったことをできるようになって成長していく姿を間近で見られることに、すごく喜びややりがいを感じます。』
とのこと。
将来は保育園で働くか、障がい児支援の児童デイサービスで働くかは決まっていないものの、今の経験は無駄にならないと感じでいるんだそうです。
放課後等(児童)デイサービスでの主な仕事内容

まずは画像で雰囲気をご紹介していきます。
施設に通う子どもたちと一緒に妖怪ウォッチ体操やダンスを踊ったり

一緒につみ木遊びやボール遊びやおもちゃで遊んだり

絵本を読んであげたり

一緒におやつを食べたり

とにかく子どもたちと楽しい時間を過ごしながら、一人ひとりの心身の成長をサポートしているんですね。
また、子どもたちと一緒に、こういった施設の装飾や、季節ごとの掲示物も作成などもしているそうです。

放課後等デイサービスでの主な仕事内容をまとめると
◆子どもたちの送迎
◆室内外での運動や遊びなどの支援
◆お菓子作りや農作業体験などの体験学習支援
◆手洗いうがいや食事など日常生活支援
◆保護者への報告書や業務日誌記入などの事務作業
といったものがあります。
もちろん労働である以上、大変なこともあるとは思いますが、無資格でもこういった指導経験が得られるというのは貴重な経験になると言えるかもしれませんね。
『アルバイトを通して貴重な経験がしたい』『人のためになるやりがいのある仕事がしたい』『将来教育関係の仕事を希望しているので現場経験を積みたい』という大学生の皆さんにも、おすすめのお仕事と言えるのではないでしょうか。
◆放課後等(児童)デイサービスでの仕事のメリット

・無資格でも指導員としての経験が積める
・小学生から高校生まで幅広い子どもと接することができる
・保護者とも密接な関係を築け、地域貢献・社会貢献がやりがいとなる
・年々ニーズが高まっている分野の知識が身につくので将来的に役に立つ可能性が高い
・地域に根付いたアットホームな職場環境で勤務ができる
◆放課後等(児童)デイサービスでの仕事のデメリット(大変なこと)

・無資格OKとはいえ障がいに対する理解や支援について学ぶ必要がある
・小学生から高校生までの幅広い年齢に応じたケアが必要
・少人数運営(指導員数はおよそ子ども5人対し1人)のため緊急時の対応が大変
・一人ひとりの障がいに対する深い理解が必要
といったことが挙げられます。
こういったメリットもデメリットもひっくるめて、やりがいに感じられそうな仕事ですね。
コンビニや飲食店のようなアルバイトのように求人は多くない『放課後等(児童)デイサービス』ですが、貴重ながらもやりがいがあり、今後ますますニーズが高まっていく職種だと言えますので、もし見つけた場合はぜひチェックしてみてくださいね!