中国人民銀行、資金供給を拡大-翌日物金利が3週間ぶり高水準
2016/03/18 14:58 JST
(ブルームバーグ):中国人民銀行(中央銀行)は公開市場操作(オペ)を通じた金融システムへの流動性供給を拡大した。納税と一部企業の転換社債(CB)発行で資金需給が引き締まり、翌日物金利は一時3週間ぶりの高水準となった。
人民銀は18日、1100億元(約1兆9000億円)規模の7日物リバースレポを実施した。過去2週間のリバースレポは1日当たり500億元に満たない規模だった。今週の資金供給は差し引き850億元と、2月の春節(旧正月)連休後、週間ベースで初のプラスとなった。
商業銀行が法人税納付分の資金を人民銀に預けるため、銀行間の借り入れコストは3、4月に上昇する傾向がある。また華創証券の推計によると、公益企業の江蘇江南水務によるCB発行で18日に2000億元の資金が同CBに向かう。
この日の翌日物レポ金利は一時、前日比13ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.10%と、2月26日以来の高水準となった。銀行間資金の取引センターNIFCによる加重平均で、上海時間午前11時5分(日本時間午後0時5分)現在は2%で推移している。事情に詳しい関係者によると、人民銀は16日に中期貸出制度(MLF)を通じた資金供給の需要調査を行ったが、17日に供給を見合わせたことも金利上昇につながった。
原題:PBOC Steps Up Injections as Money Rate Rises to Three-Week High(抜粋)
記事に関するブルームバーグ・ニュース・スタッフへの問い合わせ先:上海 Helen Sun hsun30@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Richard Frost rfrost4@bloomberg.net
更新日時: 2016/03/18 14:58 JST