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IoTに取り組もうとする企業が増えている。その取り組みは、従来の事業にIoTの要素を加えたものから、まったく新しい事業を生み出そうというものまでさまざまだ。いずれにしても、IoTを事業に生かすためには技術的、組織的、経営的な課題が多くあるのが現状だ。IoTに関わるベンダー6社が集まり、座談会を開催した。座談会を開催した。参加したのは以下の6人。今回は5回目。(第1回、第2回、第3回、第4回)
――では、収益化についておうかがいしたいと思います。ベンダーにしてもユーザーにしても、IoTで儲かっているという話を聞かない気がします。
古田氏 収益化よりもまずは市場を大きくしたく思います。われわれのビジネスの観点からすると、IoTもクラウドも、基盤を提供している中では本当に月額ベースの小さなビジネスであるが故に、IoTについては安くても広く早く欲しいと思っています。まずはネットワークへつないで、いろいろなデータを取ってくるというところから始めないと、なかなかその先の顧客の効果を見いだすところまで行きません。卵が先か鶏が先かではないのですけれども、いかにIoTを広めて小さなビジネスを大きくしていくかということですね。
顧客の立場からすると、今後IoTが拡大していけば、他の顧客がどれだけ現場でコストを削減できたのか、あるいは収益が拡大したのか事例を提供できるようになると思います。われわれは日本の製造業が海外に打って出ていけるように支援したいのです。
大澤氏 収益が出るかどうかは問題ではなくて、IoTに取り組まないと退場してしまうということだと思います。インターネットが普及したときもそうですが、一部の企業はガッと伸びましたが、他はそうでもない。しかし、手を出さなかった企業は市場から退場したと思っています。IoTも同じことでGEやPhilipsもそうですが、長期的に潤うかどうかは分からないがやらないとその先はないということですす。
古田氏 IoTを使うことによって、(データ一つの基盤に預けるため)オープンになるのではなくて逆に顧客を囲い込むようになる可能性があります。長期的なパートナーとしてのビジネスというような気がします。
多くの企業においてITに求められる役割が、「守り」のコスト削減から「攻め」のビジネス貢献へとシフトしつつある。その中でIBMが提唱する新たなビジョンEnterprise Hybrid ITとは?
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