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 南相馬市小高区大富の避難指示解除準備区域に17日、損保会社や地元金融機関が共同出資した「懸(かけ)の森第2メガソーラー発電所」が完成し、発電を始めた。敷地は東京電力福島第一原発事故で酪農を断念した半杭一成(はんぐいいっせい)さん(66)が提供したかつての牧草地だ。

 2ヘクタールの傾斜地に5456枚の太陽光パネルが並ぶ。1・4メガワットの出力規模で一般家庭なら約440世帯分をまかなえる発電量という。来年4月には近接地で7・2メガワットの「懸(かけ)の森第1メガソーラー発電所」が着工され、2018年末の稼働をめざす。

 半杭さんは震災前、この地で40頭の乳牛を飼育していた。この日、運転開始式前の取材に「すべての牛を見捨てて避難せざるをえなかった。2カ月後に戻ったらほとんどが白骨化し、残りはいなくなっていた。線量が下がっても、同じ場所で酪農を再開するのは今でもあまりにつらい」と語った。(本田雅和)