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【神奈川】若者が考える18歳選挙権 生徒自ら企画、講演と対話型授業
「政治や社会に目を向ける大切さを考えよう」と、藤沢市の藤嶺学園藤沢高校の生徒が16日、「18歳選挙権」などをテーマにした講演会を開き、対話型授業を行った。生徒自らが企画して学校に提案し、講師との交渉など準備を進めた。生徒たちは「何歳以上に選挙権を与えるのがいいのか」など、活発に議論した。 (吉岡潤) 企画したのは、同校二年の大野発(ひらく)さん(17)、緑川航平さん(17)ら四人。昨夏、東日本大震災で被災した宮城県南三陸町などを訪れ、復興をめぐって住民と行政の間に食い違いがある現状を見聞きし、「平素から行政に関心を持つ重要性」を実感したという。今夏の参院選では、選挙権年齢が十八歳以上に引き下げられる。「高校生の政治や社会に対する関心を高める方法を探りたい」と知恵を絞った。 講演会には、若者と政治をつなぐ活動に取り組んでいるNPO法人「ユースクリエイト」代表の原田謙介さん(29)を招いた。原田さんは一、二年生約四百人に「若者は投票に行くべきか、なぜそうなのか」と問い掛けつつ、「政治は社会を良くしていく動き。主役はあなた」「自分の軸を持って楽しみながら社会に関わること」「今年は若い人たちに注目が集まる。受け身ではなく、大きな変化を起こすことができる」と説いた。 続いて二年生の一学級約四十人が参加した対話型授業では、「選挙に行く派」「行かない派」が議論。「自分の意見を主張することが大切。投票に行くことで意見が言える」「十八歳はまだ未熟。しっかり意見が持てるようになってから投票した方がいい」などと互いに持論を披露した。 各地に招かれて講演している原田さんは「生徒たち自身が企画するというのはなかなかない」と評価。開催費用も同校OBを回って集めたといい、緑川さんは「思った以上に反応が良くて、やったかいがあった」と話し、大野さんも「積極的に踏み込んだ議論も見られた。若者の社会参加に未来はある」とほほ笑んだ。 大野さんらは、企画の開催前後に全生徒を対象に社会問題への関心度や投票意欲などに関するアンケートを実施。その結果なども盛り込み、若者が社会や政治に関心を持つための施策について、行政への提言をまとめることにしている。 PR情報
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