【コラム】朴大統領のイラン訪問、ヒジャブは着用すべきか

 最近、イランが経済制裁の解除によって「輝く星」になったことで、世界各国がイラン人の心をつかもうと試みている。中国の習近平国家主席は、経済制裁の解除後、世界の首脳としては初めてテヘランを訪問した。韓国は先月28日、産業通商資源部(省に相当)長官をイランに派遣したのに続き、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の訪問も検討している。「ターロフ」文化を有するイランに対し、韓国が経済的な利益だけを狙っているかのような印象を与えないよう、注意が必要だ。1979年のイスラム革命後に撤収した韓国武官のイラン駐在を再開するなど、政治的な関係の進展も同時に模索しなければならない。

 このような実務的な部分のほかに、韓国の外交官たちが苦悩しているものがあるという。朴大統領がイランを訪問する際には、現地の慣習に合わせてヒジャブ(女性の頭髪を隠す布)を着用しなければならないのかという問題だ。「女性の人権侵害の余地があるものを、あえて着用する必要があるのか」「それでも現地の文化を尊重すべきだ」「大統領とは格が違うが、欧州連合(EU)のアシュトン外務・安全保障政策上級代表(外相に相当)や、イタリアのボニーノ外相なども(イラン訪問時に)例外なくヒジャブを着用した」といった意見が交わされているという。こんなときだからこそ、「イエスがノーにもなる」というイランの収監をうまく応用し、朴大統領も通常のスカーフで頭髪を隠し「ヒジャブをかぶっているわけではない」姿勢を演出するというのはどうだろうか。

エルサレム=ノ・ソクチョ特派員
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