観光旅行に武雄を選んだ東京都の会社員、坂田光央氏(26)は「スタバもあって、くつろげる雰囲気です。マニアックな本も多く、読書の切り口が広がる」と書架に手を伸ばした。
人口減少が本格化する中、地方の公立図書館には役割分担が求められる。専門書などを豊富に備え、その地方の中核となる県立図書館、そして地域のにぎわいの拠点であり、読書の入り口となる市町村立図書館といった具合だ。
文化庁による「国語に関する世論調査」(平成26年3月)では「1冊も本を読まない」との回答が47.5%に上った。書籍離れが深刻となる中、ツタヤ図書館のように集客力を高めた公立図書館は、市民が書籍に触れるきっかけを生み出す。こうした新たな可能性を秘めているだけに、ずさんな運営で評判を落とした“罪”は重い。
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