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安田さんとみられる映像公開 武装組織のねらいは3月18日 5時06分
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シリアで行方が分からなくなっているフリージャーナリストの安田純平さんを拘束しているとされる武装組織と直接接触しているという男性が、NHKの電話取材に応じ、「武装組織側は安田さんが無事である証拠として映像を出した。日本側が今後交渉に協力すれば安田さんの解放につながるのではないか」と述べました。
安田純平さんは、去年6月、シリアの内戦の取材のためトルコ南部からシリア側に入ったあと、行方が分からなくなっていましたが、16日、安田さんを写したとされる映像が公開されました。
この映像を、安田さんを拘束したとされるアルカイダ系の武装組織、ヌスラ戦線から入手し、安田さんの解放に向けて仲介役として武装組織側と直接接触しているというシリア人の男性が17日、NHKの電話取材に応じました。
この中で男性は、安田さんの現在の居場所は「安全上の理由で言えない」と述べました。
そのうえで、「ヌスラ戦線は、安田さんが話をしている映像を無事でいる証拠として出せば、日本側が解放交渉に応じるだろうと考えた。日本側が今後交渉に協力すれば安田さんの解放につながるのではないか」と述べました。
男性は以前、同じ武装組織に拘束され、その後解放されたイタリア人やアメリカ人などの解放交渉も行った経験があるということで、「ヌスラ戦線は過激派組織ISと違い、人質をきちんと扱っているはずだ」と述べました。
この映像を、安田さんを拘束したとされるアルカイダ系の武装組織、ヌスラ戦線から入手し、安田さんの解放に向けて仲介役として武装組織側と直接接触しているというシリア人の男性が17日、NHKの電話取材に応じました。
この中で男性は、安田さんの現在の居場所は「安全上の理由で言えない」と述べました。
そのうえで、「ヌスラ戦線は、安田さんが話をしている映像を無事でいる証拠として出せば、日本側が解放交渉に応じるだろうと考えた。日本側が今後交渉に協力すれば安田さんの解放につながるのではないか」と述べました。
男性は以前、同じ武装組織に拘束され、その後解放されたイタリア人やアメリカ人などの解放交渉も行った経験があるということで、「ヌスラ戦線は過激派組織ISと違い、人質をきちんと扱っているはずだ」と述べました。
捕虜交換や身代金のために拘束か
安田さんとみられる男性の映像が公開されたことについて、シリア情勢に詳しい東京外国語大学の青山弘之教授は映像からはけがをしていることは確認できないとしたうえで、「ヌスラ戦線の常とう手段である捕虜交換や身代金のために拘束しているとみられる」と指摘しました。
そのうえで、「映像には具体的な要求など明確なメッセージがないので、ヌスラ戦線には日本側と交渉のチャンネルがないのだと思う。反応をうかがっているのではないか」と話し、解放に向けた具体的な交渉を始める前の段階だという見方を示しました。
そして、この時期に映像が出たことについて、青山教授は「ヌスラ戦線はロシア軍とシリア軍の攻勢でトルコ側との補給路を失うなど劣勢に立たされている。さらに、シリアの和平協議から除外されていることで、連携していたほかの反政府勢力との関係がぎくしゃくし、政治的にも状況が変化している」として、情勢の悪化で、ヌスラ戦線が安田さんを人質としてとどめておくことが難しくなっているのではないかと指摘しています。
そのうえで、「映像には具体的な要求など明確なメッセージがないので、ヌスラ戦線には日本側と交渉のチャンネルがないのだと思う。反応をうかがっているのではないか」と話し、解放に向けた具体的な交渉を始める前の段階だという見方を示しました。
そして、この時期に映像が出たことについて、青山教授は「ヌスラ戦線はロシア軍とシリア軍の攻勢でトルコ側との補給路を失うなど劣勢に立たされている。さらに、シリアの和平協議から除外されていることで、連携していたほかの反政府勢力との関係がぎくしゃくし、政治的にも状況が変化している」として、情勢の悪化で、ヌスラ戦線が安田さんを人質としてとどめておくことが難しくなっているのではないかと指摘しています。