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Twitterの仕様変更に流されず、タイムラインをシンプルに維持するコツ
このところ、Twitterではユーザーが頼んでもいないような仕様変更が続いています。2月10日(米国時間)に導入された「重要な新着ツイートをトップに表示」機能はもとより、プロモツイートの表示や「ご不在中のできごと」など...。シンプルな逆時系列表示を好む人にとっては、どれも邪魔でしかありません。この記事では、タイムラインをできるだけ昔ながらのシンプルな状態に近づける方法を紹介します。
とはいえ、Twitterがこうした仕様変更を続けるのも責められません。実際、中には役に立つ機能もあるわけで。たとえば、「ご不在中のできごと」機能を気に入ったと言っている人も結構います。ですから、「重要な新着ツイート」を気に入る人だっているかもしれません。この機能の導入が事前に噂になったとき、多くの人が恐れていたのは「Facebookみたいに、アルゴリズムでフィードの表示順を完全に並べ替えてしまうのではないか」ということでしたが、いざ実装されてみたら、どうやらそこまで徹底したものではなさそうでした。
それでも、Twitterはさっぱり収益を上げられていないことで有名ですから、どうにか広告やマーケティング関係の収入を確保しなくてはいけません。となると、「ユーザーの目に触れる機会」を増やして企業にアピールするしかないわけですが、あまり広告が露骨だと、ユーザーが逃げ出してしまいます。このバランスを取るのが同社の最優先課題というわけで、うまくいけば、ユーザーもお馴染みのサービスを満足して使い続けてくれるでしょう。
でも、だからといって、標準で表示されるもの全部に目を通す義理など、ユーザーにはないのですよ。不要なものが目に入らないよう、コントロールする方法はあるのです。
新機能の設定、どこで変更できるか知っておこう
Twitterにこのほど新しく導入された「重要な新着ツイートをトップに表示」機能は、時系列を無視してアルゴリズムで完全にツイートを並べ替えてしまうようなものではありませんが、およそ誰からも歓迎されていません(もっとも、企業や著名人の広報アカウントは別です。あの人たちは特権階級ですから)。でも、この機能は今のところオプトイン方式で、ユーザーが自分で設定しない限りオンにはなりません。ああ、良かった。もしお望みなら、気に入るかどうかちょっと使ってみることは可能ですし、一度は使ってみたほうが良さそうです。このまま永遠にオプトイン方式、ということはないでしょうから。
Twitterでは、「向こう数週間のうちに」全ユーザーを対象にこの機能を導入すると発表しています。現時点ではこの機能を無視して今までどおりに楽しめていますが、あと数週間でその自由がなくなってしまうかもしれません。オプトイン方式からオプトアウト方式に切り替わった場合に備えて、どうすれば無効にできるかを知っておきましょう。もちろん、使ってみたら案外気に入って、オプトアウトの必要性を感じなくなるかもしれませんよ。こればっかりは、何とも言えません。
「重要な新着ツイートをトップに表示」機能の設定を変更するには、「twitter.com」の「アカウント設定」ページに移動します。画面をスクロールし、下のほうにある「コンテンツ」で、「重要な新着ツイートをトップに表示」のチェックボックスをオンまたはオフに切り替えます(ついでに、「セキュリティとプライバシー」のセクションに移動して、「最近閲覧したウェブサイトを基にカスタマイズする」「広告パートナーからの共有情報に基づいて広告表示をカスタマイズする」の設定も見直しておきましょう。原文筆者としては、これもオフにしたい機能です)。
モバイルアプリならば、Twitterの設定画面を表示して、「タイムライン」をタップします。もう1段階、「タイムラインの表示設定」をタップしなくてはいけない場合もありますが、最終的に「重要な新着ツイートをトップに表示」というメニューが見つかるので(どうやらiOSは2段階、Androidならタイムラインの直下に見つかるようです)、タップでオンとオフを切り替えます。
デスクトップではクライアントアプリ『TweetDeck』を使う
非モバイル環境でTwitterをできるだけ気持ち良く使いたいなら、クライアントアプリの『TweetDeck』(OS XまたはWindowsに対応)をダウンロードするのが鉄板です。ところが、Twitterはどういうわけか、この公式アプリを人目に触れないようにしています。実際、過去には「CNET」等のサイトに、ダウンロード用リンクを削除するように要請してきたくらいですからね。どうやら、このデスクトップアプリは余命いくばくもないのかもしれません。Twitterとしては、同じTweetDeckのウェブアプリ版をユーザーに使わせたいようです。
それでも、原文記事の執筆時点では、いくつかのダウンロード用リンクがまだ生きていました。
- Windows版:「Softpedia」(「DOWNLOAD」ボタンをクリックしてから、「Softpedia Secure Download」を選択)
- OS X版用:公式の「App Store」■日本版に貼り替え■
Windowの古いバージョンに対応したアプリが必要なら、「OldVersion.com」のTweetDeckのレポジトリを見てみましょう。ただし、現在のTweetDeckはTwitterアカウントでログインする方式ですが、以前は専用のTweetDeckアカウントを使用していました。そのため、以前のバージョンのアプリだと、TweetDeckアカウントでのログイン画面が表示されてしまう可能性がありますが、このアカウントはもはや無効です。ですから、あまり古いバージョンをダウンロードしてもムダです。
Macユーザーで、今は別のクライアントアプリを使っているのなら、TweetDeckをApp Storeからダウンロードする前に、念のため今のアプリをバックアップしておきましょう(通常ならば「アプリケーション」フォルダの中にあります)。もし「やっぱり前のクライアントが良かった」と思ったときに、App Storeから引き上げられてしまっている可能性があります。公式アプリの『Twitter for Mac』を普及させたいみたいですからね。
最悪の場合は、サードパーティ製のTwitterクライアントのデスクトップアプリを試してみるのも良いでしょう。『Tweetbot for Mac』(1200円)や、Windows向けなら『Tweetium』(300円、アプリ内課金あり)が有名ですね。Linux向けには、無料でも豊富な選択肢があります。
スマホではサードパーティ製モバイルアプリを
サードパーティ製クライアントの話が出たので、そのついでに。外出先でTwitterを読む人もたくさんいます。モバイル端末で閲覧する際にも、タイムラインに余計なツイートが混ざってきたり、配列を勝手に変更されたりするのはイヤだという人は、サードパーティ製のTwitterアプリを使うのが確実です。米LHでは以前から、iOS用Twitterアプリでは『Tweetbot』(1200円)をイチオシしています。Android向けには『Falcon Pro』(無料、アプリ内課金あり)が暫定ベストですが、『Fenix』(680円)、『Twitterのプルーム』(無料)、『Talon』(482円)もそれぞれ良いアプリです。米LHの過去記事で、ほかにもさまざまな選択肢を紹介しています。
サードパーティ製アプリを使うメリットは、タイムラインに余計なものが表示されないことです。フィルタ機能のついたアプリなら、ツイートをふるいにかけてくれます。何より、こうしたアプリでは広告やプロモツイートを見なくて済み、「ご不在中のできごと」(これはまあ、気に入っている人も少なくないようですが)も、「重要な新着ツイート」も表示されません。およそどれを使うにしても、公式のものよりは読みやすくなります。たぶん、あなたがかつて初めてTwitterに登録した頃の使い勝手に近づくでしょう。
ただし、不安材料もあります。今後もしTwitterがAPIの呼び出し回数制限をさらに強化したら、サードパーティ製クライアントはその影響で使い物にならなくなり、すぐれたTwitterアプリが開発を終了してしまうかもしれません。そこまでひどくない場合でも、開発者がアプリを値上げするかもしれません。というのも、Twitterではアプリごとにユーザー数の上限を設けていて、それ以上は新規ユーザーを受け入れられないようになっているので、開発者としてはアプリの価格を上げて、それでも使いたいという人以外は受け入れないようにするしかないのです。でも、ユーザーの立場からすれば、数百円から千円近くを支払ってアプリを購入したのに、そのアプリが翌日にはユーザー数の上限に達してしまう、というおそれもあるわけです。その場合にも既存ユーザーはアプリを使い続けられますが、開発者はそれ以上新規ユーザーを獲得できず収益も見込めないので、アプリのアップデートを止めたり、フェードアウトしたりしてしまうでしょう。
それがイヤなら、無料の公式アプリを使えば、こちらはユーザー数の制限がありませんし、すべての機能が使えます。ただし、広告などの不要な表示が目に入ることになります。
結局はどちらかを選ぶしかありません。原文筆者は表示をある程度コントロールしたいので、TweetDeckと、複数のサードパーティ製アプリを使い分けています。でも、「Twitterみたいなものにお金をかけたくない」という人が大勢いることも、もちろん承知しています。
Twitterの設定を見直して、本当に読みたい情報が上位に表示されるようにする
最後に、余計なものが表示されるのは承知で公式アプリを使うことにする、と腹をくくった人に向けてアドバイスを。タイムラインの設定を細かくいじれば、自分の見たいものだけが上位に表示されるようにできます。
具体的には、まず企業の広報アカウントなどのフォローを解除します。カスタマーサービスやサポートにダイレクトメッセージ(DM)を送るだけのためにフォローしているアカウントがありませんか? フォローを外してもリストに入れておけば、必要なときにまたすぐフォローできますよ。自分にとって興味があり、有益な情報を流してくれるユーザーやページだけをフォローして、雑音はシャットアウトしましょう。最新のニュースだの、面白画像だののアカウントは、放っておいてもそのうちリツイートされてタイムラインに流れてきますし、面白画像なんてどうせほとんどはフェイクですよね。フォロー相手の一覧を見直してみて、「Twitterにログインした直後に、画面のトップにこの人のツイートが表示されていたとして、うれしいかどうか」という基準でふるいにかけましょう。
Twitterのリスト機能をうまく使えば、ニュースやイベントの情報は入手できます。情報は追いかけておきたいけれど参加するほどではないな、というコミュニティも、リストに入れておくのがオススメです。そうすれば、関連のニュースは読めるし、必要なときには中の人とやり取りもできるけれど、それらのアカウントからのツイートがタイムラインを占拠してしまうような事態は避けられます。
最後に、もう使っていないTwitterアプリをチェックして、連携の許可を取り消しておきましょう。Twitterのアカウント設定ページから行います。古くて更新も停止しているのに連携だけは生きているアプリというのは、タイムライン乗っ取りの格好のターゲットですから、これらを一掃すれば、セキュリティとプライバシーの向上につながります。それに、連携を許可したままになっていたら、Twitterはあなたがそのアプリの関連情報を知りたいのだと判断して、不要な情報を表示してくるかもしれません。自分のアカウントが企業などと関連づけられるのを最小限に留めておくためにも、ときどきこの設定をチェックしたほうが良いですよ。
ここまで完了すれば、Twitterがどんなアルゴリズムを使って判断するにせよ、「重要な新着ツイート」に表示されるものが、実際にあなたにとって読んでも損のない情報ばかりになる可能性は高まります。いらない広告も排除できるでしょう。さらに、サードパーティ製アプリを導入してフィルタ機能を使えば、タイムラインにはあなたが進んで交流したい人たちのツイートした、本当に読みたい面白い情報ばかりになるはずです。
Alan Henry(原文/訳:江藤千夏/ガリレオ)
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