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中国がガンビアと国交回復
3月18日 0時27分

中国は2年余り前に台湾と外交関係を断絶していたアフリカのガンビアと17日、国交を回復し、「中国大陸と台湾はともに1つの中国に属する」という考え方を認めていない台湾の新政権に圧力をかけるねらいもあるとみられます。
中国の王毅外相とガンビアのマクドゥアルゲイ外相は17日、北京で会談し、1995年以降断絶していた両国の国交を即日回復することで合意しました。
会談後の共同記者会見で、マクドゥアルゲイ外相は「ガンビアは中国の平和統一を支持する」と述べ、「中国大陸と台湾はともに1つの中国に属する」という中国側の主張を受け入れました。
これに対し、王外相は「どの国との外交関係も1つの中国の原則を堅持することが前提だ。ガンビアは正しい選択をした」と述べました。
ガンビアは大西洋に面したアフリカの小国で、1995年に中国と国交を断絶し台湾と外交関係を結びました。
しかし、2013年11月に台湾と断交し、その後、2年余り中国とも外交関係をもたない珍しい対応を取っていました。
台湾では5月に政権が交代し、「1つの中国」を認めていない民進党の蔡英文主席が総統に就任する予定で、中国が今になってガンビアと国交を回復したのは、台湾の新政権に圧力をかけるねらいもあるとみられます。

台湾の外交部が「遺憾」の声明

中国がアフリカのガンビアと国交を回復したことを受けて、台湾の外交部は、17日夜、「遺憾」だとする声明を発表しました。
この中で、台湾の外交部は、「対外活動を引き続き強化し、中国大陸による国際上の圧力に対して警戒感を高め、われわれの利益を確保する」と強調しました。
また、台湾当局で対中国政策を担当する大陸委員会も声明を出して、「強烈な不満」を示すとともに、「政権交代に際して、台湾海峡両岸の情勢が敏感な時期であり、和平に向けて力を入れてきたこれまでの成果や台湾の人々の感情を著しく傷つける」と批判しました。
台湾では、国民党の馬英九政権が、7年余りにわたって中国と関係改善を進めながら外交面では競い合わない方針を掲げてきました。
民進党は報道官の声明で、「外交関係のある国の維持にさらに努力する」と強調しましたが、台湾では、民進党政権の発足後、中国による外交攻勢が再び激しくなるという見方も出ています。

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